2022年10月23日 14:15
多動息子の通院問題。「マナー違反」と怒られ、歯医者では暴れて治療断念…医師から言われ深く傷ついた言葉、息子を変えた言葉とは【発達ナビユーザー体験談】
4歳なら、言って分かるはずです。治療中に暴れたらけがをして危険なんです。分かりますね?」
と、はっきりと言いました。
その有無を言わさぬ様子に息子も何かを感じ取ったのか、先生と二人で診察室に戻ったあとは、母子分離で身体拘束もなく、驚くほどきちんと治療を受けることができたのです。正直なところ、あまりに厳しい様子に、母である私も委縮してしまったほどだったのですが…。
Upload By ユーザー体験談
その後、息子は初診時の大暴れが嘘のように、2回目以降は歯科治療への拒否感はなくなり、きちんと受診できるようになりました。初診時にきちんとできたことが自信になっていたのかもしれません。
大学病院の小児歯科では担当医が2回ほど変わり、数年後には大学病院から独立して開業された先生のところで治療を受けるようになりました。
もちろんその先生も、身体拘束はしない方針の先生です。クリニックのホームページには「歯医者につれてくる時に噓をつかないでください(買い物に行くなど嘘をついてつれてこず、治療に来ることを話しておいてください)」「日常生活の中で歯医者にかかることを脅しの材料にしないでください」と記載されています。
治療方針を明快に説明し、子どもも納得の上で治療してくれる先生です。息子はそのクリニックで習った通りに歯磨きに精を出し、親以上に丁寧に磨き、今も虫歯はありません。
Upload By ユーザー体験談
成長した息子を見て
15年以上たった今も、子ども病院のアレルギー科の先生に言われた言葉は忘れることはできず、時折思い出されます。
そしてまた、息子が通院に不安を感じていた未就学時代、どうしたら通院時の不安な気持ちを軽減させることができるのかが分からず、適切に対応してやれなかった自分の力不足もふがいなく思います。
一方で、大学生活を謳歌し、毎日さぼることなく勉強に励み、きっと日本を支える立派な技術者になるだろう息子を見ながら「息子は、今も昔も恥なんかじゃないぞ」とも思うのです。そしてまた、たとえ厳しくても、患者のことを思う芯のある厳しさであれば、子どもも何かを感じ取って治療を受けられるのだということも、心に刻まれています。
そんな、息子が幼いころの通院の思い出です。
イラスト/taeko
エピソード参考/あっきー
(監修:三木先生より)
とても良い歯科の先生に出会われましたね。