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「発達が遅れています」保育園の先生の言葉にショックを受け泣き暮らした日々。受け入れるきっかけをくれたのはーー【新連載】

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発達障害グレーゾーンの長男は特別支援学級に通っています


初めまして、星河ばよです。特別支援学級在籍の長男タロと、定型発達の次男ジロの母です。
長男は診断名がついていない、いわゆる発達障害グレーゾーンです。

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長男が3歳のとき保育園から療育センターをすすめられて


長男の発達については、「育てにくいな」とはさほど感じませんでした。初めての子育てでしたし、こんなものなんだろうとそこまで深刻に感じることもなかったです。夫、私の両親、義母も同様でした。次男が生まれても、特に長男との違いを感じることなく毎日は忙しく過ぎていきました。

そんな日々が突然変わったのは、長男が3歳の終わりごろ。
何の前触れもなく保育園の主任の先生から面談に呼ばれたのです。

そこで言われたのはまったく予想もしなかった保育園での長男の様子でした。
・集中力が続かない
・おゆうぎの途中でも自分の世界に入ってしまいがち
・興味があるものとないものの振り幅が大きい

主任と担任の先生の3人から、これでもかとほかの子どもとの発達の違いを伝えられて、私はショックで暗闇のどん底に突き落とされたような気持ちになりました。

面談の席には夫も同席していましたが、夫も押し黙ったまま。それでもたった一人でこの場に来なくてよかったと心底思いました。
もし私一人だったら、とても受け止められなかったから。
わが子が周りの子と比べて発達が遅いという現実は、当時の私には本当につらいものでした。

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全然受け入れられなかった長男の発達の遅れ


保育園の面談で主任の先生が提示してきたことは以下の2択でした。

・療育センターに長男を連れて行く
・療育センターの人を保育園に呼び、長男の様子を見てもらう

このどちらかを選択をする前に、私にはまず現状を受け止めるための時間が必要でした。

保育園の面談によればおそらく長男は発達障害があるのかもしれない。長男の発達のために療育センターへ行ったほうがいいならそうしたい。だけど、心がそこまで追いつかなくて…。

結局、療育センターへ電話をかけるまで1ヶ月ほどかかってしまいました。療育センターに行きたくない、という気持ちよりはむしろ「発達障害」という言葉を必要以上に重く感じてしまい、いつまでも心が起き上がれない感じでした。やっとのことで重い腰を上げ、療育センターへ行くことを決意しました。

発達検査の結果、長男は「発達障害の傾向がある」と言われ、あらためて漠然とした不安が襲いかかってきました。

心と体が分裂しそうになりながらも、発達検査の結果を保育園に報告すると、すぐに加配の先生をつけてくれました。わが子のために申し訳ないような、だけどすごくありがたい気持ちに包まれたのを覚えています。

保育園は療育センターと連携をとって長男をサポートしてくれる。長男にはどんな声かけが有効なのかと気を配ってくれる。それなのに私はいつまでたってもどこか現実を受け入れることができなくて、心が置いてきぼりでした。「朝起きたら全部夢だったらいいのに」「成長がゆっくりなだけ。そのうちみんなに追いつく」と何度思ったか分かりません。泣かない日はありませんでした。


周りの人に打ち明けることで少しずつ楽になれた


長男の発達の遅れを受け入れようともがいていたとき、夫のほかは保育園のママ友が心の支えでした。彼女もまた私と同じように、保育園の面談で子どもの発達について指摘されていたのです。同じ境遇の彼女と情報交換したり、愚痴を言い合ったり、わが子の将来の不安を吐露したり。どんなに救われたか分かりません。

また、近所でお付き合いのあるママ友や私の弟夫婦に、長男の発達障害について思い切って打ち明けたのですが、どちらも親身になって話を聞いてくれました。
もしかしたらすでに察していたのかもしれないし、そうでないかもしれない。だけどいたって明るくふつうに受け止めてくれて。ただそれだけのことが本当にありがたく、うれしかった。


信頼する人に打ち明けて、それを受け止めてくれる。おかげで私の気持ちが少しずつ軽くなって行くのを感じました。

そして、いつまでもどんよりとした気分を引きずっていた私を、責めることなく優しく見守ってくれた療育センターの臨床心理士さんやソーシャルワーカーさんにも感謝しています。
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SNSがくれた出会いに感謝


私は、もともと漫画を描くことが好きで、最初は軽い気持ちで長男と次男の日常をSNSに投稿していました。ある日、何の気なしに長男の発達の遅れについてのエピソードを投稿すると、いつもより少しだけ反響がありました。

そのおかげで、SNSで発達障害のある子どもの子育てについて発信している方とも知り合うこともできました。同じように悩みながら子育てをしている方々の漫画には深く共感し、胸を打たれました。長男の発達の遅れについて発信しても需要がないだろうと思っていたけれど、もしかしたらそうでもないかもしれない。
そこで思い切って漫画を描いてみることにしました。

長男の発達に遅れがあることをあんなに受け入れられなかった私ですが、おかげさまで今では素直に受け入れることができるようになってオープンマインドになりました。全てをひっくるめて可愛いわが子、これからも一番近くでサポートしていきたい。そんなことを感じてもらえる記事をお届けできたらと思っています。

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執筆/星河ばよ

(監修:鈴木先生より)
「発達障害の傾向がある」とありますが、医師の診察を受ければ自閉スペクトラム症とか発達性協調運動症など具体的な診断を受けることができます。
具体的な診断がつけばそれに対してどういう療育がいいか、多動を抑えるのに投薬が必要なのかなど細かい指示を医師から出すことが可能になります。リハビリなら感覚統合訓練・音楽療法・乗馬療法などがあり、投薬は漢方薬から抗精神病薬までさまざまな手段があります。療育や治療など早期の介入が小学校入学後により良い効果として影響してくるのです。
神経発達症(発達障害)のあるお子さんが小中高でその子らしく生活するために今、何ができるのかを真剣に模索することが大切だと思います。

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