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自閉症息子の偏食、年々加速!年長で「米3粒」、小学校給食は大丈夫!?特別支援学級の1年生になった現在

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息子の偏食に気づかなかった未就園児の時期

自閉症息子の偏食、年々加速!年長で「米3粒」、小学校給食は大丈夫!?特別支援学級の1年生になった現在

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小学1年生のまちゃは、自閉スペクトラム症と知的障害があり、偏食と睡眠障害もありますが、赤ちゃんのころは母乳もミルクもよく飲み、何も問題はないと思っていました。

2歳上にいるお姉ちゃんのほうが母乳を飲むのが上手でなく苦労しました。まちゃは、離乳食になってからも柔らかく煮た野菜をよく食べていましたし、お姉ちゃん向けに出したミニトマトやきゅうりのぬか漬けも食べていました。言葉が出ないのが心配で2歳半で入れた預け合いのサークルでも、お弁当づくりにはそれほど苦労はしていませんでした。

家ではカレー、納豆、シラス、お鍋のあとの雑炊などを好んで食べていましたし、食欲もあるので、心配していませんでした。あんこやチョコレートなどの甘味は比較的いつでもほしがるので食べ過ぎないように注意をしているくらいでした。

就園したら偏食が加速?

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食事に関して、家庭で困ることがなかったまちゃの偏食がはっきりと問題になったのは幼稚園の年少のときでした。幼稚園の最初の面談で先生から「麦茶と少しのご飯しか食べず、ごくまれにメインのおかずを少し食べる程度です」と報告されたのです。

介助が必要な子どもを集めたグループで食べていたそうですが、隣の席の男の子もいつも全く食べずに器を全部よけてしまうそうで、まちゃも同じことをするので2人の間には給食が境界線のように並んでいることがよくあったのだそうです。ただ、まちゃはカレーのときだけは全く介助がいらずよく食べていると聞きました。

同時期から、通っていた児童発達支援事業所に持たせるお弁当も残すことが増えました。今まで食べていたウィンナーもミートボールもハンバーグも食べなくなり、食べるものといえば、味つけが塩コショウで脂身のない肉だけ。それまでは食べていたコロコロの小さな丸いおにぎりも食べなくなり、残してくることが増えました。
家では朝晩よく食べているから良いかと思っていましたが、長距離ドライブ中にコンビニに寄っても、外食しても、帰省しても、まちゃの食べる物で困りました。

空腹でも食べないの?いよいよ偏食と向き合うことに

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年中からは近所の児童発達支援事業所に週5で通うことにしました。そこでは給食が出ていましたが、まちゃは1ヶ月以上の間全くその給食に手をつけず、毎日廃棄する状況が続いていたので、私がつくったお弁当を持たせることになりました。

これには、さすがに焦りました。まちゃは、ご飯よりもパンを食べるので栄養のある食パンを焼き、焼き芋は必ず食べるので毎日お弁当に入れました。サツマイモがあまり売っていない夏の間は焼き芋の代わりにトウモロコシを入れました。毎日同じお弁当でしたが「食べてくれれば…」と全く恥ずかしいとは思いませんでした。

まちゃは家でも決まった物しか食べませんでしたが、外の世界ではさらに気難しくなりました。
行動療法の本を読んで偏食が治る方法も試しました。まちゃは10分くらい大泣きで嫌がったあとで小指の先程の大きさの苦手な物を食べてくれましたが、毎回大泣きさせてまで続けることに私が疑問を感じてしまい2ヶ月ほどでやめました。

年長からは給食が美味しいと評判の療育園に通いましたが、まちゃの連絡帳の今日食べた物の欄には「米3粒」や「お茶のみ」などとよく書かれていました。
療育園に参観に行ったとき、まちゃ以外にも海老反りになって給食を激しく拒否するお子さんがいて、先生はその子を抱えて食べさせようとしていました。まちゃはその先生の前でいつも通り静かに全部拒否しているのを見て、私はあきらめる気持ちになりました。

偏食は一進一退。それでも、大きく構えて感謝して

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まちゃは、小学1年生になり特別支援学級に通っていますが、なんと登校2日目で給食はほぼ完食して帰ってきました。
生徒の数が少ないので、担任の先生は1人ひとりの様子をよく見て少しだけよそったり、小まめに声をかけてくれているおかげだと思います。それからこれは私の考えですが、まちゃは小学校の大きな建物や、大勢のお子さんたちと過ごすことで何か感じ取っているのではないかと思います。

学校の給食は食べるようになっても、家でのまちゃの偏食は全く変わらず、毎日家族とは別のまちゃ専用のメニューです。でも今まで食べなかった豚汁は給食で大好物だと聞いたので家で出してみたら抵抗なく食べてくれるようになりました。
まちゃの偏食について私が考えていることは、理屈で考えても仕方がないということと、食べてくれる物もあるのだから感謝しようということです。


以前好んで食べていた物も急に食べなくなります。少し食べたら思い出すのではないかと無理に食べさせたら暴れて嫌がって吐き出しました。まちゃが見て嫌だと感じたらそれはもう無理なんだとあきらめることにして、大体必ず食べるメニュー(まちゃの場合は納豆、しらす)は冷凍庫に切らさないようにしています。
何年か経ったとき、食べるメニューが増えていたらいいなと大きく構えることにしたらだいぶ楽になりましたし、一進一退ですが少しずつ食べる物は増えてきていると思います。

執筆/カタバミ

(監修:藤井先生より)
1日3回ある食事、食べてくれないと心配になりますよね。「米3粒」という記録が、偏食の強さを物語っています。この偏食は発達外来でもよくある相談です。口腔内の触覚、味覚、嗅覚、咀嚼の音への聴覚などの感覚の過敏や、食事をとる環境が落ち着かないなどが関係していることがあります。
ご自宅や、療育園や事業所などでさまざまな工夫をしても、食事が進まないときがあります。カタバミさんの表現では「あきらめる気持ちになった」とありますが、偏食はダメということから少し離れて、食べられるものがあることに感謝という視点で、大きく構えることができたのがよかったと思います。

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