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1歳児の心身や言葉の発達目安は?月齢別チェックリストも/小児科医監修

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1歳代の成長・発達の経過を3ヶ月区切りで解説。1歳0ヶ月~1歳5ヶ月の発達チェックリスト


このコラムでは、1歳代の子どもの成長について、3ヶ月ごとに区切って、成長の様子を解説します。体や言葉などの発達目安について紹介していますが、できるようになる時期には個人差があるので、その子どもなりのペースでできることが少しずつ増えていけば、多少の早い・遅いは気にしなくても問題ありません。

1歳児の心身や言葉の発達目安は?月齢別チェックリストも/小児科医監修

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1歳0ヶ月~1歳2ヶ月ごろの子どもの体・心・言葉の発達とは?


1歳0ヶ月~1歳2ヶ月ごろの身長と体重は以下が目安となっています。
・身長
男児:70.3~81.7㎝/女児:68.3~79.9㎝
・体重
男児:7.68~11.51㎏/女児:7.16~10.90㎏

0歳代の間に育んできた、特定の大人(主に保護者)との信頼関係を深めていきます。そのため、信頼している大人から少しでも離れると不安になって「あと追い」し、自分がよく知らない人には警戒するという「人見知り」の行動にもつながります。
興味を持った物に手を伸ばし、ハイハイや伝い歩きで目標物まで移動して手で取ろうとし、手に持つと触ったりなめたりして確認します。このころになると、大人が注意をひくために何かを指さしたときに、その指ではなく指が指し示している先の物を見るようになります。

まだ明確な意味のある言葉は話しませんが、声を出して喃語をしゃべり、信頼できる大人に自分の意思を伝えようとする行動も見られることがあります。
こうして話しかけたとき、大人が「なあに?」「面白いね」など、反応を示すととても喜びます。自分の思いを聞いてくれたことに満足して、その大人との信頼関係がますます強くなります。

立つことが安定して、初めの一歩が出るようになるころです。ただ、この時期には個人差があり、慎重な性格の子どもは歩き始めが遅かったり、好奇心旺盛な子どもは歩いたりハイハイしたりを組み合わせて、どんどん行動範囲を広げます。歩き始めの早い遅いよりも、つかまり立ち/立つ/1歩を踏み出す/歩くといったプロセスを、そのときどきでじっくりと経験していくことが大事とされています。
それまで手のひら全体で物をつかんでいたのが、親指と人差し指を使って、細かい物をつまめるようになります。まだ道具を使って食事をすることはできませんが、手で食べ物をつかみ、つまみ、口元へ持っていき、自分で食べたがります。この「つかみ食べ」は、意欲をもって自立して食べられるようになるための大事なプロセスだといわれています。


1歳3ヶ月~1歳5ヶ月ごろの子どもの体・心・言葉の発達とは?


1歳3ヶ月~1歳5ヶ月ごろの身長と体重は以下が目安となっています。
・身長
男児: 73.0~84.8㎝/女児: 71.1~83.2㎝
・体重
男児:8.19~12.23㎏/女児:7.61~11.55㎏

「ママ」「まんま」など、意味をわかって発する言葉が少しずつ出てきます。自分から、周りの大人や物と関わろうとして、自分の名前を呼ばれると返事をしたり、物の名前も覚え始めたり、歌に合わせて踊ったりします。

人の真似をするようになり、人形を抱っこしてトントンと寝かせたりなどままごと遊びをします。保護者と触れ合って遊ぶのも好きです。大人が「ちょうだい」といえば持っている物を差し出したり、「どうぞ」と言われれば受け取ったりもします。こうして物を介したコミュニケーションができるようになります。

多くの子どもは歩くのが上手になってきます。
日に日に長く歩けるようになり、歩くこと自体を楽しみ、歩いて自分が行きたいところに行けることも楽しみます。いすや階段によじ登ったり、滑り台でも遊べるように。衣類の脱ぎ着をしようとすると、ズボンに足を入れようとしたり、自分で脱ごうと腕を動かしたりします。

つまむ、つかむ以外にも、めくる動作ができるようなります。絵本などの大判の本のページをひたすらめくる様子もみられます。ボタンを押す、ハンドルを回すなど、少しずつ手首を回すような動きもできるようになっていきます。

1歳半健診もある重要な時期!1歳6ヶ月以降の子どもの発達チェックリスト

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1歳6ヶ月~1歳8ヶ月ごろの子どもの体・心・言葉の発達とは?


1歳6ヶ月~1歳8ヶ月ごろの子どもの身長と体重は以下が目安となっています。・身長
男児:75.6~87.9㎝/女児:73.9~86.3㎝
・体重
男児:8.70~12.96㎏/女児:8.05~12.21㎏

発語がますます盛んになり、大人が言ったことを真似たり、語尾だけ真似したりしながら、言葉を増やしていきます。
積み木を車などに見立てて動かしたり、「見立て」遊びをするようになります。

安定してより速く歩けるようになり、多少の段差は乗り越えられるようになるので、それほど転ばなくなります。

手指の動きも発達してきて、自分の手に合う大きさの容器のふたを開け閉めしようとします。食事では、スプーンをにぎって自分で食べようとしたり、フォークを使って食べ物にさして食べられるようにもなっていきます。クレヨンを持たせると、線を描いたり、大きなぐるぐるを描けるようになります。

1歳9ヶ月~1歳11ヶ月ごろの子どもの体・心・言葉の発達とは?


1歳9ヶ月~1歳11ヶ月ごろの身長と体重は以下が目安となっています。
・身長
男児:78.1~90.7㎝/女児:76.6~89.4㎝
・体重
男児:9.19 ~13.69 ㎏/女児:8.49 ~12.90㎏

着替えや靴をはくこと、食べること、なんでも自分でやりたい時期に突入します。でもまだできないことも多いので、泣いたり癇癪を起こしたりすることもあります。


身の回りの物に名前があることを覚えて語彙が増え、「二語文」(「わんわん、きた」「ママ、いた」など主語と動詞の2つを組み合わせた言葉)を話せるようになっていきます。

子ども同士で手をつないだり、真似をし合ったりして楽しむようになります。自分と他者の違いが少しずつわかるようになってきて、友だちの靴や帽子など持ち物をその子に渡そうとしたりもします。自己意識が芽生え始めます。

長い距離を安定して歩けるようになります。その場でのジャンプができ、片方の足で体重を支えて、もう一方の足でボールを蹴ります。階段は手すりにつかまりながら、一段ずつ登れるようになります。
道具を使って食べるのも上手になり、スプーンやフォークを使って、こぼしながらも口に運べる量が増えます。


https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000202211.pdf
参考:保育所保育指針解説書|厚生労働省

https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/school/document/pre_school/files/curriculum2/15_2_2_sankou.pdf
参考:<参考> 0歳児から2歳児の発達過程|東京都教育委員会

https://www.guide.metro.tokyo.lg.jp/point/tokucyou/index.html
参考:東京都こども医療ガイド|東京都福祉保健局

1歳でかかりやかすい病気とは?気になる兆候など


保護者の育児休業が明けるタイミングで保育園に通い始める赤ちゃんも多いでしょう。初めての集団生活では、これまで出合わなかったたくさんの感染症と出合うことになります。風邪をはじめ、RSウイルス、手足口病、アデノウイルス、インフルエンザなど、さまざまなウイルスや細菌によって体調を崩しながら、少しずつ免疫を獲得していきます。また、生後6ヶ月から1歳ごろの間には突発性発疹を発症する子どもも多く見られます。

集団生活を開始して、何度も熱を出すと心配になるかもしれませんが、熱のときのホームケアなどをかかりつけ医に相談しながらみていきましょう。何度も熱を出しても、重症化せずに元気になるようであれば、心配しなくても大丈夫です。

また、興味をもった物をなめることがあり、誤飲事故にも注意が必要な時期です。赤ちゃんののどの直径(約3㎝)よりも小さい物を手の届くところに置かないなど注意しましょう。
なんでも口に入れてしまうことから、胃腸炎を起こすこともあります。
赤ちゃんはまだ、痛みや体調の悪さを言葉で説明できません。そのため、具合が悪いときは、いつもよりも機嫌が悪くなりやすいものです。いつもと同じように過ごしているのにやたらとぐずる、夜泣きが激しいというときは、具合が悪いサインかもしれないのでよく観察しましょう。

まだ体も小さいため、熱中症になりやすく、また病気にかかると急に高熱が出ることがあります。急激な体温の上昇では、熱性痙攣を起こすことがあります。
原因はなんであれ、子どもが具合悪そうなときは、急変しないかよく観察しましょう。急に意識がなくなったり、呼吸が苦しそうな様子が見えたら、なるべく早く医療機関を受診しましょう。また、このころは、日に日に「できること」が増えていく時期です。機嫌が悪くて一時的にやらないということではなく、一度歩けるようになったのに、歩きたがらなくなったりといった、一度できたことをしなくなるのは気がかりです。気になることがあったら、かかりつけの小児科で相談しましょう。

https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000500775.pdf
参考:年代別・世代別の課題(その1)|厚生労働省(7ページ)

https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/e4b817c9-5282-4ccc-b0d5-ce15d7b5018c/d557529d/20230401_policies_hoiku_15.pdf
参考:保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)|こども家庭庁

https://www.city.shirakawa.fukushima.jp/page/page000412.html
参考:白河市 保健福祉部こども支援課

初めてのお誕生日を迎える1歳は大きな区切りですが、心身の成長の節目は1歳半ごろです。このころには、体型も赤ちゃん体型から、立って歩く筋肉がついてきて幼児体型へと変わっていきます。そのため乳幼児健診も1歳6ヶ月健診があり、身体測定、歯科検診、身体機能、心の発達のチェックをします。

たとえば、興味がある物や手に入れたい物を指さすのではなく、大人の手をとって連れていく行動(クレーン行動)が見られたり、おしゃべりをはじめ積極的に人と関わろうとしなかったり、ことばではなく奇声を発することが多かったり、ずっと頭を振っているなど(常同行動)がある場合、発達相談を勧められることもあります。

運動発達、言葉の発達などが遅れている場合


発達の遅れが見られるときにはどのような相談先があるでしょうか。まず活用してほしいのは1歳6ヶ月健診です。子どもの状況などを踏まえて、さまざまな相談窓口を紹介されることもあります。健診時に相談しなかった、できなかった場合は、かかりつけの小児科医に相談してみるのもよいでしょう。成長の様子を見守っていたらいいのか、早めに療育などを始めたがほうがいいのかなどの判断もしてくれるでしょう。地域の相談窓口としては次のようなところがあります。

公的機関であり、健康や保育に関する地域の相談窓口のような場所です。各種の健診、発達相談などを行っています。引っ越したばかりなど、どこに相談していいかわからない場合にも地域医療とつながる最初の窓口となります。

保健センターと同様に公的機関ですが、子どもの発達支援に特化した窓口となります。発達相談をしたのちに、児童発達支援センターでもっと具体的な子育てについての相談などができます。

https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000791881.pdf
参考:児童発達支援センターの位置づけについて|厚生労働省

まとめ


1歳代のうちでも1歳6ヶ月ごろは、成長の大きな節目です。このころまでに、興味をもった対象に自力で移動して近づき触るようになり、自分がしたいことを態度や声で示すようになってきます。お世話してくれる大人との信頼関係を深め、自己主張を受け入れてもらうとうれしいと感じ、同時に自我が芽生えます。心身ともに赤ちゃん期を脱し、「子ども」へと成長していくのが1歳代です。

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