通信制の大学「放送大学」ならではの支援とは?合理的配慮を受けたいときの相談の仕方、集中力が続かない・タスク管理が苦手・友達関係を広げたい場合はどうしたら?ーー障がいに関する学生支援相談室に聞く
印刷教材のテキストデータやラジオ講義原稿の提供、字幕制作の関係部署との調整、支援機器の整備、試験や授業の際の学習センター、サテライトスペースや関係部署との調整、日常の支援の内容や方法に関する相談や情報提供などを行っています。
室長と専任教員1名、兼任教員3名で構成されています。主に専任教員が日常的に「障がい学生支援係」と連携しながら一緒に問題を考え、対処しているほか、教職員からの障害や修学に関する相談に対して、メールやZoom、対面での相談を行っています。特に必要がある場合は学生本人の相談を受けることもあります。また教職員への理解啓発を目的とした研修会の実施や研修動画配信、ガイドブックの作成などにも力を入れています。
なお、相談室教員には精神科の医師、臨床心理学や情報アクセシビリティの専門家、特別支援教育の経験者などがおり、必要に応じて適切な支援への助言を行っています。
――全国57ヶ所にいる職員のみなさんを本部からサポートされているのですね。具体的な支援内容について、入学前・入学後に分けて教えていただけますか。
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https://www.ouj.ac.jp/booklet/2023/01_2023-2_gakubu_annai.pdf
放送大学|教養学部大学案内
学生支援相談室:入学を検討する方には、入学相談の機会を設けています。そのうえで合理的配慮を希望する場合は全員、学習センター、サテライトスペースの所長との面談(特別措置面談)を実施し、特別措置に関して相談を行っています。
入学後は、学習センター、サテライトスペースで学習相談を実施しており、履修の仕方や単位修得に関する相談に対応しています。障害特性などに関する専門的な相談は本部の専任教員が受けています。
事例を挙げると、発達障害の学生の書くことや文章構成に関すること、面接授業でのコミュニケーション、学習障害の学生へのICT活用など多岐にわたりますが、いずれも学習センター、サテライトスペースの職員を通じての学生への支援(助言)という形で行われます。試験については、試験時間の延長、(学習センター、サテライトスペースでの受験の場合は)別室での受験、文字や用紙の拡大など、障害の状態に応じてさまざまな配慮を行っています。――就職支援もあるのでしょうか。
学生支援相談室:一般学生も同様ですが、特に行っていません。