子育て情報『内申点が心配…自閉症中学生、進路選びのポイントは?通信制高校についても【公認心理師・井上雅彦先生にきく】』

内申点が心配…自閉症中学生、進路選びのポイントは?通信制高校についても【公認心理師・井上雅彦先生にきく】


板書が苦手、忘れ物が多い、提出物を出せない……高校進学が不安です

Q:知的障害(知的発達症)のないASD(自閉スペクトラム症)と診断されている中学生の子どもがいます。通常学級に在籍していますが、板書が苦手、忘れ物が多い、提出物を出せないなどが成績に響いており、内申点が必要な普通科高校へ進学するのは難しいのではと思っています。もし高校に合格できたとしても、勉強や人間関係でつまずくのではないかと不安です。通信制高校などへの進学も視野に入れています。特性のある子どもの進路選びにおいて、どのようなポイントを意識するとよいでしょうか?

A:本人の努力だけでは解決が困難な場合、合理的配慮の申請によって個別的な支援を得ることが考えられます。相談室やスクールカウンセリングなど、入学後の相談場所が整っているか確認しておくとよいと思います。通信制高校も多種多様なので、事前によく調べておきましょう。

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高校進学に際しての不安として、入学後の勉強や人間関係でのつまずきがあげられるでしょう。
特に重要なのは、中学校と比べて、高校は授業の出席が足りないと進級に直結するということです。中学校では保健室登校が出席として認められても、高校だとそれは基本的に認められません。

逆に成績に関しては、テストで赤点をとってしまったとしても、再試や追試で救ってもらえる場合が多いようです。

成績につながる提出物については、提出期間や提出方法について合理的配慮などで工夫してもらえる可能性はあります。入学前にできることとしては、相談室やスクールカウンセリングなど、入学後の相談場所が整っているか確認しておくとよいと思います。ちなみに、令和6年4月から私立高校でも合理的配慮の提供が義務化されます。また、実習が必須になっている学校やコースは、その内容も確認したほうがよいでしょう。できればオープンキャンパスなどで直接先生方に相談してみるとよいかもしれません。


通信制高校も、インターネットを活用した教育を行っている学校、自学自習を中心とした学校、スクーリングの日数がかなり多い学校など多種多様なので、どんな通信制高校が合っているか事前によく調べておきましょう。入学前にインターネットの習い事などを体験してみて、参考にするのもよいかもしれません。https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai_leaflet-r05.html
参考:リーフレット「令和6年4月1日から合理的配慮の提供が義務化されます!」

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