幼稚園参観で突然立ち上がった自閉症娘にヒヤヒヤ!「こんな時に"こだわり"発動⁉︎」先生や保護者の反応は…
幼稚園の参観日
私には発達障害がある24歳の娘がいます。これは、娘が幼稚園の頃のエピソードです。
娘が通っていた幼稚園では一年に一度の『発表会』とは別に、年に数回、親が保育の様子を見学する『参観日』がありました。ステージ上で決まった演目を披露する『発表会』とは違って、参観日では子どもたちの普段の様子を見ることができます。
内容は園庭での運動遊びや、七夕やハロウィンなどの季節のイベントの準備の様子など、クラスによってさまざまでした。
娘が年長のとき
その日の参観は主に室内での保育の様子の見学でした。
子どもたちは輪になって椅子に座り、先生のピアノ演奏に合わせて歌っていました。それはよく耳にするポピュラーな歌で、みんな楽しそうに歌っていましでした。
歌が終盤にさしかかった時、娘がおもむろに立ち上がりました。
Upload By 荒木まち子
入園前から療育にも通い、年少の時に比べ成長していた娘。
それでもやはり娘は周りの子どもに比べると成長がゆっくりでしたし、障害特性でもある『こだわり』もあったので、私はドキっとしました。
予想外の展開
立ち上がった娘は、本来その歌にはない“3番の歌詞”を歌いだしました。先生は驚く様子もなく、娘の歌に合わせてピアノを弾き続けています。
思い返せば入園前は、娘が集団でのお遊戯をするなんて夢のまた夢でした。親子で参加したリトミック体操には頑として参加しませんでしたし、お友達と一緒に行った音楽教室の体験レッスンでは、講師の意図するルールが理解できず、入会を断られたこともありました。
でも療育センターや幼稚園に通ううちにお遊戯も好きになり、集団での活動もできるようになっていました。
自然な受容
娘は小さい頃から歌を聴くのは大好きで、車の中では常に子ども向け番組で歌われている曲を流していたほどでした。おかげで私もたくさんの歌を覚えました。
入園後は幼稚園で覚えた歌や自分で創作したを歌を歌ったり、踊ったりして私に披露してくれました。
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でもまさか、たくさんの人が集まる参観日にそれを目にするとは思ってもいませんでした。
ひとしきり歌った後、娘は満足げに着席しました。
娘の次に別のお子さんが立ち上がりました。先生は、さらに演奏を続けました。
そのお子さんは緊張してしまったのか歌うことができずに着席しましたが、先生がピアノの演奏を終えると、参観していた保護者からは自然と拍手が起こりました。