中学生にかけて増える?子どものうつ病、症状や処方薬など【医師監修】
行動医学研究 22 巻 (2016)1号 p. 3-8
うつ病の原因は明確に判明しているわけではありませんが、一説では脳内の神経伝達物質「セロトニン」「ノルアドレナリン」 が減少することにより発症すると言われています。
セロトニンやノルアドレナリンは精神の安定や意欲などに関係しており、減少することで抑うつ気分や興味の喪失といった状態を引き起こすと考えられています。
また、うつ病の原因として遺伝的な要因もあると言われています。といっても、親や親族にうつ病の方がいても必ずうつ病が発症するわけではありません。悲しい出来事やつらい経験などの外的要因と、うつ病になりやすい遺伝的要因が複雑に絡みあうことで、発症に至ると考えられています。
最近では、肥満や脂質異常、葉酸不足といった栄養学的異常も、うつ病の発症リスクと関連しているという研究結果も報告されています。
このように、うつ病の発症にはさまざまな要因が関係しており、特に思い当たるきっかけがなくても発症することがありますので、自身や子どもにうつ病の症状が表れているときは、気のせいと思わずに専門機関に相談するといいでしょう。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/parent/mental/know/know_01.html
参考:うつ病|厚生労働省 こころもメンテしよう
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/23-%E5%B0%8F%E5%85%90%E3%81%AE%E5%81%A5%E5%BA%B7%E4%B8%8A%E3%81%AE%E5%95%8F%E9%A1%8C/%E5%B0%8F%E5%85%90%E3%81%A8%E9%9D%92%E5%B9%B4%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E7%B2%BE%E7%A5%9E%E9%9A%9C%E5%AE%B3/%E5%B0%8F%E5%85%90%E3%81%A8%E9%9D%92%E5%B9%B4%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E3%81%86%E3%81%A4%E7%97%85%E3%81%8A%E3%82%88%E3%81%B3%E6%B0%97%E5%88%86%E8%AA%BF%E7%AF%80%E7%97%87#%E7%97%87%E7%8A%B6_v42592437_ja
参考:小児と青年におけるうつ病および気分調節症|MSDマニュアル家庭版
https://doi.org/10.11249/jsbpjjpp.26.1_54
参考:功刀 浩, 古賀 賀恵, 小川 眞太郎著「うつ病患者における栄養学的異常」