特別支援学校中等部で不登校に。卒業後は進学、就職?福祉事業所説明会に行ってみると
再登校にチャレンジ!…だけどまた行けなくなった中学3年生の春
特別支援学校中等部に進学した息子は1年生、2年生と登校できない日々が長く続きました。しかし、3年生の新学期、突然「学校へ行く!」と宣言し登校し始めたのです。2年間、息子の成長を見守ってきてくださった先生方も、この変化に驚きつつもすぐに万全のサポート体制を整えてくれました。
久しぶりの学校生活を全力で楽しむ息子の姿は、私たち家族にとっても大きな喜びでした。クラス写真では、恥ずかしがる他の生徒を気遣って自ら中央に立ち、係の仕事にも率先して取り組み、クラス委員に立候補するなど、これまでからは考えられない新たな一歩を踏み出し始めました。きっと3年生は、これまでと違う1年になるかもしれないと誰もが淡い期待を抱きましたが、やはり無理があったようでしばらくすると再び布団から起き上がれなくなりました。
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息子にとって、体の不調以上につらいものがありました。
それは、スクールバスでした。当初は我慢して乗っていましたが、次第に「バスの匂いがキツくて吐きそう」「逃げ場がないからパニックになる」と訴えるようになり、乗ることができなくなってしまいました。スクールバスに乗れない時はタクシーを利用していましたが、こちらも同様の理由で利用を断念せざるを得ませんでした。
わが家は普段から車に乗る機会が少ないため、息子は車に慣れていないということもありますが、車が苦手な子どもというのは一定数いるはずです。こういった状況を担任の先生に相談したところ、「車酔いをする子は毎年いるけれど、大抵は1ヶ月ほどで慣れてしまうんですよ」との回答でした。しかし、息子のように長期間にわたって車に強い拒否反応を示す子は、先生の経験上これまでいなかったようです。
いっそ就職!?再び立ちはだかる進路選択の壁
特別支援学校は高等部まで設置されており、息子も当然のように内部進学を予定していました。しかし、スクールバスへの強い抵抗感から、高等部での学校生活が送れるのかという不安が頭をよぎり始めたのです。
そんなある日、息子は思わぬ言葉を口にしました。
「高等部に行っても高卒の資格取られへんのやったら、就職したらあかんのかなぁ?」
特別支援学校の高等部を卒業した場合、学歴は「高卒」ではなく「特別支援学校高等部卒」となり、制度上は大学入学資格は得られますが(実際に希望する大学の受験が可能かどうかは履修単位などの確認が必要)