保育園入園、知育教室通い…それでも増えなかった言葉。私が「自閉症」という言葉を初めて知った日【マンガ発達障害の子どもと私たち/アキラ編2話】
保育園生活は順調!?保健センターからの経過観察の電話、言葉が増えない息子を知育教室に通わせ始め……私が「自閉症(ASD/自閉スペクトラム症)」という言葉を知った日
発達ナビユーザーから寄せられた体験談を元にしたマンガ「発達障害の子どもと私たち」。アキラ編第2話です。
現在5歳のアキラくんは最近ASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けました。1歳半健診のときに「経過観察」となったアキラくん。M子さんは「様子を見ておけばいいのか」と言葉通りに受け取ってしまいました。保育園入園後も言葉が増えないので知育教室に通わせることに決めましたが……。
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1歳半健診のときに経過観察となり、保健センターの人から「2歳くらいになったら電話します」と言われたアキラくん。その後、電話がかかってきましたが……
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発語の遅れが気になって知育教室へ。私が成長だと思っていたわが子との意思の疎通は「クレーン現象」だったの?
発達ナビユーザーからの体験談を元にしたストーリーマンガ「発達障害の子どもと私たち」第3章アキラ編の第2話目はいかがだったでしょうか。
アキラくんは5歳でASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けています。1歳半健診で「経過観察」となったアキラくん。保健センターからの電話で受診を勧められましたが、診察の予約はなんと半年後!その間に少しでも言葉を増やそうと民間の知育教室(習い事)に通うことを決めました。体験の時は楽しそうに過ごしていたアキラくんですが、いざ通い始めるとギャン泣きで大パニックに……。見かねた先生と面談をし、普段の生活の様子を伝えると「クレーン現象ですね」と言われます。
帰宅後、クレーン現象をスマートフォンで調べてみると、発達障害、ASD(自閉スペクトラム症)の記事がたくさん出てきて……「もしかして息子はASD(自閉スペクトラム症)なの?」と気づかされます。晴天の霹靂からの次回第3話「受給者証って何?申請と療育のはじまり」。続きもぜひご覧ください。
イラスト/星あかり
エピソード参考/M子
(井上先生コメント)
保育園に入ってお子さんの発達の遅れが分かるようになり、保健センターからも受診を勧められるが予約は半年後になると知らされ、親御さんもどうして良いかわからない不安な時期を過ごされたと思います。自治体によっても気づきから診断や支援の開始までの時間は異なりますが、この不安な時期をどのように埋めるかが行政的な課題となっています。親御さんに対する子育ての悩みを相談できる場所や専門家はおられると思いますが、その情報が直接伝わりにくいということも課題です。最近では一部の地域ではありますがペアレントプログラムやペアレントトレーニングなどのプログラムが受けられるところが広がってきています。
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。