自閉症兄妹も大学院生と大学生に。「やりたい!」気持ちに寄り添ってきた日々を振り返る【発達ナビ10周年企画コラム6/寺島ヒロ編】
2019年から連載開始「寺島ヒロ」さんと振り返る!
今回は発達ナビ10周年企画として、2020年以前から連載をしていただいているコミックエッセイライターの皆さんのヒットコラムとともにお子さんの成長を振り返っていきます。今回は2019年から連載開始した「寺島ヒロ」さんです。
寺島ヒロさんの長男タケルさんは現在25歳(大学院に在学中)、長女いっちゃんは現在18歳(通信制大学に在学中)。二人ともASD(自閉スペクトラム症)と診断されています。きょうだいの成長について、これまでのコラムを振り返りながらご紹介します!
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【タケルさん未就学~小学校編】
8歳の頃にASD(自閉スペクトラム症)と診断されたタケルさん。3歳の頃から興奮すると走り出したり、ボリュームの調整が効かず大声を上げたりすることがあり、ショッピングモールやデパートはまさに「鬼門」だったそう……!
そのほか、こだわりの強さから好きなものに没頭して行動がユニークになる様子や、記憶力の良さとテストの点数の関係性など、さまざまなエピソードを描いていただいています。
(執筆者:寺島ヒロさんより)
あの頃は、息子の行動一つひとつに驚いたり戸惑ったりしながら、毎日をなんとか乗り切っている感じでした。原因を探しても答えが見つからず、手探りで過ごす日々。
それでも少しずつ、親子なりのペースができていった時期だったように思います。
【タケルさん中学校~大学院編】
子どもの頃から「ハカセになりたい!」という夢があったタケルさん。それを叶えるべく、中学受験に挑戦し、私立の中高一貫校に進みました。片道2時間の登下校、それでもスクールライフはウキウキだったそう!
そして、大学受験の準備に突入。進路相談での爆弾発言や担任の先生が考えた受験対策も。さらに、授業や研究室を中心とした大学生活の奮闘記までどうぞ。
(執筆者:寺島ヒロさんより)
中学受験からの遠距離通学!お弁当づくり!体調不良による早退!まさに息子に振り回される毎日でした。予定外のトラブルに対応しながら、それでも本人の「やりたい気持ち」を応援したいと思っていました。
今でもそれは変わりません。
【いっちゃん未就学~小学校編】
4歳の頃にASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けたいっちゃんは、3歳頃から療育センターへ通っていました。就学を前に、通常学級に在籍をして通級指導教室を利用するのか、それとも特別支援学級に在籍するのか……迷いながらも就学時健康診断の面談の結果、通常学級に通うことになったそうです。その後、睡眠障害のため朝起きることが難しくなり小学5年生から不登校に。学校の先生との連携やいっちゃんの様子を丁寧に振り返っていただいています。
(執筆者:寺島ヒロさんより)
いっちゃんの小学校時代は、体調や環境に合わせながら、できることを少しずつ積み重ねていく毎日でした。学校に行けない日が続いても、一人でコツコツ絵を描いたりピアノを弾いたりしながら、音楽や絵を介して友だちや大人の知り合いをつくり、自分の世界を少しずつ広げていった時期でした。
【いっちゃん中学校~大学編】
いずれは大学に進学したいという希望をもっていたいっちゃん。
中学3年生になり、全日制の高校に通う可能性も考えて、睡眠を安定させるために投薬治療も試したそうです。
そして、通信制高校に進学。不登校だった期間の学び直しにもチャレンジして志望していた通信制大学へ。いっちゃんのリアルな学びの様子をぜひご覧ください。
(執筆者:寺島ヒロさんより)
いっちゃんは高校から通信制です。一人では進めるのが難しいと言われる通信教育での学習ですが、元々コツコツと「お仕事」に取り組む性格だった娘には合っていたようです。私としては、十分な睡眠時間が確保できるようになったことが一番良かったなと思っています。
寺島ヒロさんにとって発達ナビとは?
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家族の日常を振り返る場であり、また、同じような経験を持つ保護者の方とつながれたり、自分と違う考え方に触れられる場所だと感じています。
私は記事を書く際に、昔の育児手帳や落書きを見るのですが、その度に何かしら忘れていた思い出がよみがえります。ほかの仕事では得難いうれしい体験です。
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。
ASDはAutism Spectrum Disorderの略。