冬の「痛い」「着られない」は感覚過敏?困りごとが現れがちな「季節の変わり目」体験談6選
感覚過敏・服装選び・情緒不安定……季節の変わり目、発達障害のある子どもは困りがち
11月に入り、日ごとに冬の気配が濃くなってきました。冷たい風が吹く日も増え、「そろそろ本格的に冬服を出さないと」「今日は何を着せよう?」と悩むご家庭も多いのではないでしょうか。
大人でも服装選びに迷うこの時期ですが、発達障害や感覚過敏のあるお子さんにとって、季節の変わり目は「気温の変化」以上に大きな困難が伴うことがあります。
「着心地が悪い」「チクチクして痛い」といった感覚面でのつらさや、気温に合わせた服装を自分で選ぶことの難しさ、さらには季節の変わり目特有の環境変化による情緒の不安定さなど、困りごとはさまざまです。
今回は、発達ナビに寄せられたコラムの中から、冬の訪れを中心とした「季節の変わり目」にお子さんたちが直面する困難や、ご家族のサポート・工夫についての体験談をピックアップしてご紹介します。
冬の「痛い」「着られない」……感覚過敏と衣服の工夫
気温が下がり、防寒具や重ね着が必要になる冬。しかし、その「暖かくするための工夫」が、感覚過敏のある子どもにとっては苦痛に感じることがあります。当事者の方の「あるある」や、保護者の方の工夫をご紹介します。
感覚過敏研究所の所長・加藤路瑛さんが、ご自身のつらかった冬の体験を語ります。「冬服の違和感は、靴の中の小石のよう」という表現に、感覚過敏のつらさが伝わってきます。衣服だけでなく、イルミネーションや冬のご馳走など、意外な「冬の困難」にも触れられています。
こちらも当事者の方のコラムです。冬服の「チクチク」や、室内外の温度差による体温調節の難しさ、重ね着のゴワゴワ感など、具体的な困難が綴られています。長年の悩みと試行錯誤の末に出会えた「着心地のいい服」の条件とは?
ASD(自閉スペクトラム症)の息子さんの感覚過敏に寄り添うお母さんのコラムです。肌着のシャツインや重ね着を極端に嫌がる息子さんのために、冬でも「1枚で暖かく、肌触りが良い」服を探す工夫が紹介されています。
毎日の「何着る?」問題。衣替えと服装選びの困難さ
冬に限らず、「衣替え」や「その日の気温に合った服を選ぶ」こと自体に困難さを感じるお子さんもいます。
日によって寒暖差が大きい季節の変わり目ならではの悩みと対策を見てみましょう。
季節の変わり目の「衣替え」自体が大きなハードルだったというご家庭の体験談です。服だけでなく、水や太陽の光にも過敏さがあった長男くん。成長とともに変化したこと、そして「自分で選ぶ」ことを大切にしたサポートが語られます。
小学5年生になっても、その日の気候に合った服を自分で選ぶのが難しい娘さん。天気予報を見てもピンとこず、体感温度も分かりにくい…。お母さんが「本人の感覚」を育てるために心がけた、具体的な声かけや工夫が紹介されています。
季節の変わり目は環境変化も。春先に不安定になる子どものサポート術
季節の変わり目は、気温や服装だけでなく、「環境」も大きく変わる時期です。
特に春は、進級・進学など大きな変化が訪れます。11月の冬支度とは時期が異なりますが、環境変化に敏感なお子さんのサポート術として、こちらのコラムもご紹介します。
「春は毎年、情緒不安定になる」というお子さんたち。新しい環境への期待と不安が入り混じり、多動が目立つように……。見通しを立てたり、学校と連携したりと、お母さんが実践した「春の荒波」を乗り越えるためのサポート術です。
まとめ
冬支度、衣替え、そして環境の変化――。季節の変わり目は、発達障害や感覚過敏のあるお子さんにとって、さまざまな「困りごと」が現れやすい時期です。
「わが子だけ?」と不安に思うかもしれませんが、同じように悩み、工夫を重ねているご家庭はたくさんあります。
今回ご紹介したコラムが、お子さんのつらさを理解し、ご家庭に合ったサポートを見つけるためのヒントになれば幸いです。
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。