TEACCHとは?ASD(自閉症スペクトラム障害)の人々を生涯支援するプログラムの概要を紹介
TEACCHプログラムとは?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11030030436
「TEACCHプログラム」は、米ノースカロライナ州で1972年以来行われているASD(自閉症スペクトラム障害)の当事者とその家族を対象とした生涯支援プログラムです。
このプログラムは人生を通して行われるもので、「自閉症児の診断・評価」、「構造化を特徴とした療育プログラム」、「家族・支援者サポート」、「就労支援」など様々なサービス群から成立しています。自治体と大学が主体となり、研究機関・専門家・家族・本人・地域コミュニティが一体となってプログラムを運用。その理念、成果には注目が集まり、世界的にその枠組が広がっています。
「TEACCH」は「Treatment and Education of Autistic and related Communication-handicapped CHildren」(自閉症及び、それに準ずるコミュニケーション課題を抱える子ども向けのケアと教育)の略で、米ノースカロライナ州で行われているプログラムには下記のような特徴があります。
「自治体規模の介入」
ノースカロライナ州政府の全面的なバックアップと全州規模での実施。
「ゆりかごから墓場まで」
幼児期から成人して地域で生活するまで、障害児の一生を地域で生活するための長期的体系的プログラムである。
「自閉症児の文化」
自閉症の人々の行動様式を文化の一つとして捉え理解しようとする。
「親は共同療育者」
専門家のセラピストの支援と同等以上に、親の療育への関与が期待される。
「構造化された教育」
予測不能な状態が苦手である特性を持つ自閉症児に対して、整理され、構造化された環境をつくる。
TEACCHプログラムを言い換えると、ASD(自閉症スペクトラム)の当事者の生活の質(QOL)向上の為に、彼らの周囲の物理的環境、及びコミュニケーション環境を生涯にわたって設計し続けるプログラムであるといえます。
http://ci.nii.ac.jp/naid/110000411279
参考:TEACCHプログラムによる障害児者の地域ケアに関する実践的研究
TEACCHの価値観
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11044012511
ASDの人々が持つ「コミュニケーションの困難」