トゥレット障害(トゥレット症)とは?症状や治療法、発達障害との合併は?
代表的なものとして、ADHD(注意欠陥・多動性障害)と強迫性障害の2つが挙げられます。
これらが合併症として現れる理由は、トゥレット障害、ADHD(注意欠陥・多動性障害)、強迫性障害がいずれも、ド-パミン系やセロトニン系などの脳内神経伝達物質の機能不全に起因するためであると推測することができます。
その他、学習障害、睡眠障害、気分障害、自傷行為などを併発することがあります。これらは、日常生活においてチックが現れることへの不安や、チック症状そのものが学習活動や仕事をするうえでの支障となることで生じる二次障害であると考えられます。
しばしばみられる合併症(併発症)は、小児期の注意欠陥多動性障害と10歳以後の強迫性障害がある。ほかに、小児期には睡眠障害、昼夜の区別に一致した生活リズムがとれない、直立二足歩行がきちんとできないことがみられ、10歳代には衝動性行動などをみることもある。
(「神経系疾患分野トゥレット症候群(平成22年度)」難病情報センター)
http://www.nanbyou.or.jp/entry/856http://square.umin.ac.jp/develop/tou/tourette.htm
東京大学医学部附属病院精神神経科―トゥレット症候群の概要
ADHD(注意欠陥・多動性障害)、強迫性障害について、詳しくはこちらをご覧ください。
トゥレット障害の治療方法
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10367004288
トゥレット障害の基本的な治療方針は、トゥレット障害を除去することを目的としていません。
トゥレット障害や合併症があっても本人が社会に適応できるようにしたり、周囲の環境を整備して症状や困難を緩和するという考えに基づいて、治療が行われています。
そのため、本人や周囲への心理教育や環境調整などの治療法を基本としつつ、チック症や合併症の症状に合わせて、認知行動療法や薬物療法などの治療法がとられることが多いのです。
比較的軽度の症状であれば、家族や学校など周囲の理解を得ることで、通常通りに生活することができます。
心理教育および環境調整とは、患者の家族や学校に対して適切な支援を行うための情報提供やアドバイスを行うことで、社会適応できるようにサポートしていける環境を整備することです。