【戦争・平和がテーマの絵本 8選】今、親子で考えたいこと
その同じときに、おとなりでは? 地球の向こうでは? いったい何が起こっているでしょう。同じように穏やかに昼食をとっているでしょうか。いいえ。ある子は、子守りをし、ある子は働き、ある子は……。自分と同じ子どもでも、さまざまな状況がある。共感から、世界のさまざまな人や状況への想いを育み、想像力を広げ、平和を考えるきっかけとなるような作品。長谷川さんの短い文と元気のいい絵で、重たくなりがちなテーマも親しみやすくなっています」
『ぼくがラーメンたべてるとき』
作・絵:長谷川義史(教育画劇)
対象年齢:4歳くらいから
戦争・平和がテーマの絵本 #07
ウクライナへ想いを馳せて読んでみよう
『てぶくろ』
「多くの子どもたちが親しんだ絵本。実はウクライナの昔話です。雪の積もる寒い森で、おじいさんがてぶくろを片方落としてしまいます。それを見つけた一匹のネズミは、中に潜り込みます。そこへカエルがやってきて、一緒に入れてもらい、つぎにウサギ、そのつぎにはキツネ、という具合にどんどん大きな動物たちがやってきて、てぶくろはぎゅうぎゅうになっていきます。いまにも弾けそうなてぶくろに、読み手もハラハラドキドキ。寒い外の空気とぬくぬくのてぶくろの中を想像すると楽しいです。こんなお話に親しんで、遠い国へと思いを馳せ、心を寄り添わせることができるといいですね」
『てぶくろ』
絵・文:エウゲーニ・M・ラチョフ 訳:うちだ りさこ(福音館書店)
対象年齢:3歳くらいから
戦争・平和がテーマの絵本 #08
けんかのデメリットがわかる
『みんな なかよし けんかばし』
「とある村を東西に分ける川には、人々が行き来する橋がかかっています。
そこでは大人も子どももいつもけんかばかり。それでもパン屋、鍛冶屋、靴屋、仕立て屋など、村にひとつしかない専門店に行くには、その橋を渡るしかありません。ところがある日、嵐で橋が流されて……。もうけんかをしなくて済むと人々は肩を撫で下ろしますが、ふと気付けばとんでもなく不便なことに。慌てふためいた人々はてんやわんや。愉快なドタバタ劇ですが、同時に争いの馬鹿馬鹿しさも痛感する作品です」
『みんな なかよし けんかばし』
文:ジョーン・オッペンハイム 絵:アリキ 訳:みき たく(童話館出版)※「童話館ぶっくくらぶ」という絵本の定期便を行っています。