「巧緻性」の意味って? 簡単にトレーニングできる方法とおもちゃ教えます
「巧緻性(こうちせい)」という言葉を聞いたことはありますか?知っているという方は、お子さんの小学校受験を考えているのかもしれませんね。
小学校受験をしなくても、巧緻性は子どもの発達に欠かせない大事な要素。今回は、巧緻性の意味と、子どもの巧緻性を伸ばす方法をご紹介します。
巧緻性とは何か
小学館の「デジタル大辞泉」によると、「巧緻」とは「精巧で緻密なこと」。そして「巧緻性」とは、一般的に指先の器用さを意味します。
同時に、巧緻性は小学校受験で課される選抜試験のひとつでもあります。学校によって異なりますが、小学校への入学試験で行われるのは、筆記試験、面接、運動能力を見る試験など。そのなかに、子どもの巧緻性を見る試験もあります。
ハサミを使って工作をさせたり、ひもを結ばせたりするのです。
フォレスト幼児教室(東京都練馬区)の室長である武田澄子氏によると、巧緻性の試験では、以下の作業がスムーズにできるかどうかを見られるのだそう。
「切る」
「貼る」
「折る」
「塗る」
「結ぶ」
「巻く」
「通す」
「丸める」
「包む」
「ちぎる」
(引用元:学研出版サイト|【連載コラム】『ゼロからわかる「お受験」講座』第14回 合格するための「行動観察」トレーニング—その(2)「巧緻性」)
上記のような動作は、たいていの大人にとって難なくこなせるものでしょう。しかし、5~6歳の幼児にとってはどうでしょうか。自身が小学生だった頃を思い出してみてください。高学年になっても折り紙をうまく折れない子や、ちょう結びができない子はいませんでしたか。小学校に入る前の子どもにとっては、さらに難しいこと。高い巧緻性を獲得するには意識的なトレーニングが必要なのです。
巧緻性を鍛える意味
本記事は、子どもの巧緻性を育てることを推奨しています。しかし、それは受験のためではありません。
手指の巧緻性を研究する川端博子教授(埼玉大学)らが2007年、小学6年生518名を対象に実施した調査によると、巧緻性を測定する「糸むすびテスト」で成績が上位だったグループは、そうでないグループと比べてさまざまな学習活動を楽しんでいたそう。「漢字練習」「計算練習」「リコーダー」「習字」「裁縫」「工作」の「好きな程度」を、糸むすびテストの成績別・男女別に集計したところ、男子の「リコーダー」および女子の「漢字練習」