根強い人気 “鳥獣戯画”。いま小学生が読むべき本、読ませたい本がわかる【連載:まなびの本棚】第2回
「本選びのプロ」がとっておきの情報を教えてくれる連載『まなびの本棚』第2回です。長かった夏も終わり、すっかり秋も深まってきました。食欲の秋、スポーツの秋、そしてなんといっても読書の秋!みなさんはどんな本を読んでいますか?
読書欲が高まるこの時期に、ぜひたくさんの本を読みたいですね。この連載では、日販図書館選書センターで選ばれた本のランキング、そして選書のプロ・コンシェルジュによるコラムをご紹介します。きっと子どもの本選びのお役に立つはずです。
選書センターについて、詳しくはこちらをご覧ください→図書館司書や教育関係者が足繁く通う『日販図書館選書センター』って知ってる?
今月の人気図書ランキング
1位ギネス世界記録2019クレイグ・グレンディ角川アスキー総合研2位鳥獣戯画を読みとく五味文彦 監修岩崎書店3位虫のしわざ探偵団新開孝少年写真新聞社4位鉱物・宝石のひみつ松原聰岩崎書店5位車いすの図鑑高橋儀平金の星社(※このランキングは2018年10月に集計したものです)
2位は先月に続き『鳥獣戯画を読みとく』がランクイン。「日本最古の漫画」とも称される鳥獣戯画は、知れば知るほど奥深く、不思議な絵巻です。3位の『虫のしわざ探偵団』は、自然の中で見かける変なモノ=「虫のしわざ」の謎を解き明かすユニークな設定を、たっぷりの写真とわかりやすい解説で紹介しています。
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コンシェルジュのおすすめの本
ひみつの計画の果てにある恐怖
子どもの心に刻まれる平和の意味
今回は選書センターの常設フェア「YA」の棚から、2018年上半期ランキング絵本部門第10位に選ばれた注目の翻訳絵本をご紹介します。
砂漠の小さな町の学校が閉鎖され、跡地に建てられた研究所。アメリカ政府によって、優秀な科学者たちが秘密の発明を完成させるために集められます。
タイトルとキレイな絵から、ワクワクするようなストーリーが想像できますが、読み進めるうちに、何やら不穏な空気に胸がザワザワ。そして、最後に訪れる恐怖。
絵も文章もない、真っ黒な見開きページで物語は終わります。
この“計画”が、この“秘密”が何だったのか明らかになったとき、みなさんは何を思うのでしょうか。大人も子どもも、著者・訳者のあとがきまで読んで考えてもらいたい一冊です。
『この計画はひみつです』ジョナ・ウィンター 文/ジャネット・ウィンター 絵
さくま ゆみこ 訳鈴木出版
【チェックリストつき】ほめられ中毒から子どもを守る! 自信を育む4つのほめ方