2018年11月21日 10:15
「落ち着いて」はNGワード!? “本番に強い子” になる、正しい言葉かけと簡単トレーニング
,『本番に強い子の育て方』,ディスカバー・トゥエンティワン)
では、次のような言葉かけはどうでしょうか。
「おばあちゃんも見に来ているんだから頑張って!」
「あなたなら絶対にできるはず」
実はこれもNGワードです。
東京成徳大学こども学部で発達心理学について教える富山尚子教授によれば、こういったプレッシャーを与えてしまうような言葉は、子どもをさらに緊張させてしまうことがあるとのこと。
ではいったい、どんな言葉かけをすればよいのでしょう。
富山教授は、「どれくらいできそう?」と声をかけるのが効果的だと言います。本人が「これくらいはできそう」と考える手助けをしてあげると緊張が和らぐのだそうです。
歌を歌う前に緊張している子どもとの対話を例にしましょう。
【OKな言葉かけ】
親:「どこまで歌えそう?」
子:「全部ダメかも……」
親:「そっか、でもサビの部分は歌えるかな?」
子:「サビは大丈夫だと思う」
親:「じゃあ、そこを頑張ろう!」
こんなふうに、子どもは自分ができそうなところを再確認すると比較的落ち着くケースが多いのだとか。
もし、「やっぱり全部無理!」と子どもが答えた場合は、次のようなイメージです。
親:「じゃあ今日は、うまく歌えなくてもいいか。みんなと一緒にステージに出るのはどう?」
子:「うん、それならできるよ!」
こんなふうに、小さなことでも子どもができそうなことを何か見つけてあげてください。そして、終わったあとは、本番でうまくできていたところを見つけて、それをきちんと伝えてあげることが大切です。
あまりうまくいかなかったときも、「〇〇ちゃんが舞台に上がっているだけでママは嬉しかったよ」と褒めてあげましょう。そうすれば、子どもは「自分なりにうまくできた!」と思え、「次は、こういうふうにやればきっとうまくいく」と考えられるようになります。
子ども自身が「うまくいかなかった」と思う経験が多く重なると、「次もうまくいかないのでは」とさらに緊張してしまう場合があるので、気をつけてあげたいですね。
ピアノの発表会、サッカーや野球の試合前、苦手な科目のテストを受ける際にも使えそうな言葉かけです。
ぜひ実践してみましょう。
本番に強くなる方法、「OKライン」とは?
森川氏は、「自己肯定感」が本番で力を発揮するための大きなポイントになると言います。