“自己チューな子”にさせないモンテッソーリ教育のヒント。それってイヤイヤ期じゃないかも?
子どもの心の教育のひとつとして大切なのが、「倫理観を育てる」ことです。倫理観を育てるためには、敏感期と呼ばれる時期の過ごし方が大きく関わっています。
今回は、倫理観と敏感期の関係や、倫理観を育てるための具体的な方法についてご紹介しましょう。
「自分さえよければいい」という行動
倫理観とは、「人として守るべき社会的な秩序や規律に対する考え方」を指します。倫理観が欠如してしまうと、自己中心的な考え方になってしまったり、「自分さえよければいい」と、相手の気持ちや周囲の人々との関係性を全く考えない行動を起こしたりするようになってしまいます。
また、善悪の判断がつかなくなってしまうこともあり、最悪の場合は犯罪に走ってしまうことも。昨今、問題視されているSNSに非常識な行動をアップするという行為や、「SNS映え」のために所かまわず写真を撮るといった行為も、倫理観の欠如が関わっているといわれています。
そうならないためには、敏感期に倫理観を育てる必要があるのです。
子どもの吸収力が非常に高い時期は?
敏感期とはモンテッソーリ教育に基づいた考え方で、子どもが母親のお腹の中にいる7ヶ月の胎児期~6歳前後までの間にさまざまな物事に興味を持ち、ある一定のこだわりが強くなる時期を指します。
この敏感期は、子どもの吸収力が非常に高い時期なので、親は子どもが興味を持った物事を肯定的に見ることが大切です。
・胎児7ヶ月~3歳前後
【話し言葉の敏感期】子どもはこの間に聞いた言葉や音をもとにして話し始める
・生後6ヶ月〜3歳前後
【秩序の敏感期】物の位置や順序などにこだわりを持つ
・0~3歳前後
【運動機能の発達の敏感期】歩く・座る・持つ・運ぶといった動きの獲得
※3~6歳になると今度はそれらの動きよりもさらに高度な運動を獲得するための敏感期が訪れる
・4~6歳前後
【数の敏感期】数字に対して興味を持つ
【文化の敏感期】生き物、地理や歴史に興味を持つ
イヤイヤ期と考えないで!
子どもの倫理観を育てるためには、上記の中でも「秩序の敏感期」が重要となってきます。場所に対して強いこだわりを見せる時期なので、自宅のダイニングテーブルで自分の定位置以外の席に座ることを嫌がる子が多いようです。また自分が座る位置はもちろん、家族がいつもと違う席に座ることにも抵抗を感じます。ほかには、おもちゃの置いてある場所がいつもと変わったというだけで大泣きすることも。