“折れない心” の育て方――ストレスをコントロールして何度でも立ち上がれる子に!
【レジリエンスを高める考え方や行動】
●気持ちや感情をコントロールする力
●変化する状況に順応できる柔軟性
●自分は大切だという感覚
●必要な時に助けを求められる力
●自分を犠牲にしない
●楽観的であること
●嫌なことを割り切る力
これらをご覧になっていかがでしょうか。「前を向く力」といっても、困難へ正面から立ち向かうパワーや、限界まで粘り強く向き合うためのガッツではなく、「しなやかさ」「融通が利く」「受け入れる」に近いものが多いですね。
困難な状況にあってもパニックを起こさず、また怒りや悲しみ、悔しさを自分でコントロールすること、状況に応じて順応すること、自分のことを大切に思いひとりで問題を抱え込まないことが「前を向く力」をつけるための大切な要素となります。
子どものレジリエンスを育てるために親ができること3つ
上記にレジリエンスを高める考え方や行動をご紹介しましたが、実際に私たちは、どのようなことを意識すれば、子どものレジリエンスを育てられるのでしょうか。臨床心理学者で東京学芸大学名誉教授の深谷和子先生は、次の5つが大切だといいます。
レジリエンスを育てるために大切なこと
1.自己肯定感(自尊感情)を育てる
2.愛し愛されることができる子どもに育てる
3.友だちとのかかわりをもてる子に育てる
4.多様な体験をもつ子に育てる
5.目標(志)をもつ子に育てる
(引用元:Z会さぽナビ|特集 折れない心を育てる(1) 【インタビュー】「レジリエンス」こそ 親が子に残せる最高の資産(1))
この中で最も重要なのは「自己肯定感(自尊感情)」で、自己肯定感が育っていれば2~5に連動してプラスの効果があるそうです。
自己肯定感とは、「自分ならできる」「自分は愛されている」「ここにいてもいい存在だ」と思える気持ちです。また、自己肯定感が高い子どもは学力も高いという調査結果もあり、子どもの教育を考える上で注目されています。
これら5つの観点で子どもを育てるために親ができることを3つご紹介します。それは「結果よりプロセスを褒める」「チャレンジを援助する」「人とのつながり感じさせる」です。
(1)結果よりプロセスを褒める
「上手にできたね」「やればできるじゃない」といった結果を褒めるよりも、途中でどんなふうに頑張っていたのか、以前に比べてどれくらい成長しているのかというプロセスを褒めます。