子育て情報『入学への不安に、別れの悲しみ。困難に立ち向かうための強さをくれる、世界の隠れた名作絵本』

入学への不安に、別れの悲しみ。困難に立ち向かうための強さをくれる、世界の隠れた名作絵本

今まではハードカバーだけだったのですが、新装版にはペーパーバックもあり、手に取りやすくなりました。大きなハート型のピンク色の風船と、そこから届く糸が印象的な表紙です。

入学への不安に、別れの悲しみ。困難に立ち向かうための強さをくれる、世界の隠れた名作絵本

子供を取り巻く世界と「危機」

正常な状態であれば、大人は子供を守ろうとします。けれど、大人がどれだけ手を尽くしても、子供が「子供の手に余るような難しいこと」と直面することはしばしばあることです。離婚、引っ越し、いじめ、死別。

親としては、本当はあまりにも小さい時期に、子供にそんな思いをさせたくはありません。けれど、不幸にして、子供にとって理解が難しいような困難に直面してしまうことも、残念ながらあるのです。

大人にとっても向き合うのが難しい、こういった感情を子供たちが乗り越えていくための手助けになるような本があります。


先日『みんな違って、みんないい。違いを恐れない子に育てるための「多様性」を学べる絵本』でご紹介した『いろいろいろんなかぞくのほん』では、本当にさりげなく、幸せでない家族もいるんですよ、というメッセージが入っています。

入学への不安に、別れの悲しみ。困難に立ち向かうための強さをくれる、世界の隠れた名作絵本

同じ著者が書いたThe Great Big Book of Feelings (『いろいろいろんなきもちのほん』本邦未訳)もまた、様々な感情について、子供たちにサポートを与えてくれます。怒りや、嫉妬はどんな感情なのか。気持ちを持て余した時にはどうすればいいのか。

たとえば図書館の閉鎖への抗議運動のように「良い怒り」もあるんですよ、と説明した後で、手短に「怒りで人を傷つけないためにはどうすればいいのか」が載っています。非常に初歩的な、感情のコントロールの手ほどきになっているとも言えるでしょう。


入学への不安に、別れの悲しみ。困難に立ち向かうための強さをくれる、世界の隠れた名作絵本

親の別離を経験した子供の心に寄り添う絵本

離婚率の高いイギリスでは、親の離婚、別離にまつわる絵本も豊富です。日本でも現在、1000組の結婚で、約5組が離婚するということがわかっています。1960年代には1000組に2組程度でしたから、2倍以上です。イギリスでも日本でも、親の離婚や離別は、子供にとって珍しいことではなくなってきているのかもしれません。もちろん、離婚が一概に子供にとって悪いことだとは言えません。イギリスでは、親の離婚や別離を経験した子供達の実に82%が、「親は自分のために一緒にいるよりも離婚してよかった」と考えているという調査結果もあります。

それでも、親の別離は、子供にとって大きな変化をもたらします。

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