子育て情報『家庭でできる哲学対話に挑戦したら……我が子の「実はこう思ってた」に驚いた!』

家庭でできる哲学対話に挑戦したら……我が子の「実はこう思ってた」に驚いた!

目次

・道徳の教科化で「哲学対話」=「こども哲学」にも注目集まる
・「こども哲学」は大人も変える!
・子どもたちと哲学対話をするときの注意点
・親子でやってみよう!家庭でできる哲学対話
家庭でできる哲学対話に挑戦したら……我が子の「実はこう思ってた」に驚いた!

道徳の授業が教科化されるなど、学校や社会で子どもたちの「心の教育」に力を入れるなか、思考力と対話する力を育てるもっとも効果的な方法として、『こども哲学』が注目されていることをご存知ですか?

これからの時代、求められる能力は思考力とコミュニケーション能力ーー。よく耳にする言葉ですね。しかし問題は、「どうやってその能力を育てるの?」ということです。

『こども哲学』はみんなが自由に自分の考えを話し、人の意見に耳を傾け、積極的に議論して「自分で考える力」と「自己表現」が身につく対話活動です。そのメソッドは、親子の会話にも取り入れることができるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

道徳の教科化で「哲学対話」=「こども哲学」にも注目集まる

まず、“哲学”と聞いて何を思い浮かべますか?「難解」「変わり者の学問」「実社会では役に立たない」「成績に結びつかない」……、このように、わたしたちの日常とはあまり縁がないように感じている方も多いのではないでしょうか。たしかに、大学で専門的に学ぶいわゆる“学問としての哲学”には、そのようなイメージがありますね。

しかし、ここでご紹介する『こども哲学』は、哲学対話と呼ばれる対話活動を意味します。
それは決して難しいことではなく、いくつかのシンプルなルールを守っていれば、「どんな発言もOK」といった自由なものです。

最近では、有名小学校や私立中学校・高等学校で教科として導入されたり、国際バカロレアのプログラムにある「哲学」との関連性で語られたりと、教育プログラムとしての側面にもスポットがあたっています。また、2018年度から教科化された道徳の教科書にも哲学対話が紹介されるなど、「心の教育」を重視し始めたここ日本でも注目が集まっているのです。

『こども哲学』の歴史は意外にも古く、1920年代にドイツで萌芽し、アメリカの哲学者であるマシュー・リップマンによって1970年代に大きく躍進しました。その後世界各地に広まり、さまざまな教育機関で実践されるようになりましたが、ここまで広く知れ渡るようになったのは、ある映画がきっかけであると言われています。それは、フランスのドキュメント映画『ちいさな哲学者たち』(2011年公開)です。

舞台はフランスのある幼稚園。3歳~5歳の子どもたちと哲学対話を行った2年間の記録を集約したこの映画は、「こども哲学」の真髄とも言える要素がふんだんに詰まっています。

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