成功者に共通するGRIT。「やり抜く力」をぐんぐん伸ばす、4つの家庭習慣
才能や素質は生まれ持ったもので、いくら努力しても才能や素質がなければダメ……と思っている方も少なくないはず。
ところが世の中には、生まれ持った才能や素質はそれほどでもないのに「成功者」と呼ばれる人たちが数多く存在します。彼らに共通する成功の要因――それは「GRIT」(やり抜く力)です。
自分で考え、選び、そして行動するとき、あるいは何かをやってみたけれどうまくできずに挫けそうになっているとき、GRITが十分に備わっていれば、子どもたちは壁を乗り越えることができるでしょう。
GRITは生まれ持った能力ではなく、今からでも家庭で身につけさせることができるのです。これからの時代、お子さんに持っていてほしいGRITの力がどんな場面で発揮されるか、またGRITはどうしたら身につけられるのか、例を挙げながらご紹介します。
世の中の成功者に共通する「GRIT」(やり抜く力)とは?
「GRIT」は、Guts(度胸)、Resilience(復元力)、Initiative(自発性)、Tenacity(執念)の4つの頭文字をとった言葉で、やり抜く力のことを意味しています。
ここ数年、アメリカでは、これまでに考えられてきた「才能」「知性」に加えて成功者に共通する要素として注目されています。
例えば、プロ野球のイチロー選手は、天賦の才という言葉だけでは説明しきれない大記録を次々と打ち立ててきましたが、彼自身、
「僕を天才と言う人がいますが、僕自身はそうは思いません。毎日血の滲むような練習を繰り返してきたから、いまの僕があると思っています。僕は天才ではありません」
(引用元:児玉光雄 著(2012),『天才・イチロー逆境を超える「言葉」』,イースト・プレス.)
と発言しているとおり、強い気持ちで不断の努力を続けてきた結果だということは多くの人が認めるところです。
また、世界的な「成功者」の中でも、FacebookのCEOマーク・ザッカーバーグ氏は「信念とグリット」がビジネスでの成功のカギだと言ってますし、バラク・オバマ元アメリカ合衆国大統領もスピーチの中で何度も「GRIT」という言葉を使っています。
国内に目を向ければ、古くは江戸時代に全国各地を歩いて測量した伊能忠敬や本田技研の創業者、本田宗一郎も並外れたGRITの持ち主です。そして最近では、ノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学iPS細胞研究所所長の山中教授が「9回失敗しないと、なかなか1回の成功が手に入らない」