子育て情報『「褒める」にひそむ意外な盲点。本当に褒めるべきこととそうでないことの違い』

「褒める」にひそむ意外な盲点。本当に褒めるべきこととそうでないことの違い

目次

・「褒め方」には5つのレベルがある
・「教える」は減点法、「褒める」は加点法
・「親の気持ち」ではなく「子どもの気持ち」に注目
「褒める」にひそむ意外な盲点。本当に褒めるべきこととそうでないことの違い

子どもは褒めて伸ばす――。教育に関わる多くの人が口をそろえて唱える言葉です。ただ、「どんなことでもとにかく手放しで褒めればいいというわけではない」と語るのは、東京学芸大学附属世田谷小学校教諭の沼田晶弘先生。子どもの自主性・自立性を引き出す独自の授業で注目を集めています。沼田先生によれば、褒め方には5つのレベルがあるといいます。

構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)

「褒め方」には5つのレベルがある

「褒めて伸ばす」という考え方には、僕も基本的には賛同します。でも、ただ褒めればいいというわけでもありません。
僕は「褒め方には5つのレベルがある」と考えています。

【褒め方の5つのレベル】

レベル1:見る
レベル2:気づく
レベル3:認める
レベル4:褒める
レベル5:よろこぶ

レベル1は「見る」。子どもたちは、親や教員など周囲の信頼できる大人が「見てくれている」と思うだけで安心します。レベル2は「気づく」。子どもの存在自体、子どもがしていることに気づいてあげることも「褒める」につながる大切なステップです。レベル3は「認める」。これは、子どものすべてをただ肯定するという意味ではありません。なにかができたということはもちろん、できなかったことを認めることも大切です。


「褒める」にひそむ意外な盲点。本当に褒めるべきこととそうでないことの違い


そして、レベル4でようやく「褒める」。おそらく、多くの親御さんが経験していることかと思いますが、褒めるという行為はそう簡単なことではありません。労力も使いますし、意外にハードルが高いのです。そもそも、子どもが日常的にできるようなことを褒めるのは難しいですよね?子どもが洗濯機に自分の服を入れた。そこで、「すごいじゃない!今日も入れられたね」なんて褒められれば、子どももバカにされているのかと思ってしまうかもしれない(苦笑)。

しかも、「褒めるのがいい」という情報をさまざまなメディアで得ているからと、半ば無理やり褒めようとすれば、そういう下手な演技は敏感な子どもにしっかり見破られます。そうなると、それまで積み上げてきた信頼関係も崩れかねません。親が本心から褒めたくなるようなことでなければ、レベル3の「認める」までで十分です。
最後のレベル5が「よろこぶ」。つい最近、僕のクラスである問題が起こりました。子どもたちはどんな行動をするのかなと見ていたら、ひとりの女の子が見事にその問題を解決してくれた。

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