我慢ができない子どもは “親の愛” を試してる!? 「自制心」が育つ親の言葉
公園で遊具を使う順番が守れない、お店でおもちゃが欲しいと駄々をこねる——そんな我が子の行動を見ると、「我慢が足りないのでは?」と心配になるでしょう。
「我慢する力」とは「自制心」とも言い換えられますね。この自制心は将来の学力や社会的成功に影響するといわれています。であれば、幼少期のうちにしっかり身につけさせておきたいものです。
今回は、「我慢する力」の必要性と、不足する原因を明らかにしたうえで、子どもの自制心を養うコツについてお話しします。
子どもの自制心を問う「マシュマロ実験」。学力との関係性は?
読者のみなさんは、「マシュマロ実験」をご存知でしょうか。この実験は、子ども時代の自制心と、将来の社会的成果の関連性を調査するため、1970年にアメリカのスタンフォード大学で実施されました。
実験方法は次のとおりです。
職員の子どもたちが通う、学内の付属幼稚園の4歳の子ども186人が実験に参加した。被験者である子どもは、気が散るようなものが何もない机と椅子だけの部屋に通され、椅子に座るよう言われる。机の上には皿があり、マシュマロが一個載っている。実験者は「私はちょっと用がある。それはキミにあげるけど、私が戻ってくるまで15分の間食べるのを我慢してたら、マシュマロをもうひとつあげる。私がいない間にそれを食べたら、ふたつ目はなしだよ」と言って部屋を出ていく。
(引用元:ウィキペディア|マシュマロ実験)
おいしそうなマシュマロを目の前にした子どもたちは、あえて目を伏せたり、自分の髪に触れたりして、自分の欲求と戦っていたそうです。
しかし、最後まで我慢し続け、見事2つ目のマシュマロを獲得した子どもは、全体のわずか3分の1ほどだったといいます。
注目すべきは、その後1988年に行われた追跡調査です。最初の調査が実施されたとき4歳だった被験者たちは、このとき20代になっています。この追跡調査では、マシュマロを食べなかった被験者グループにいたメンバーが、その後の人生で周囲から優秀と評価されていること、大学進学適性試験(SAT)の点数がマシュマロを食べたグループのメンバーより210点も高いことが認められたそうです。また、最初の調査実施時の自制心の有無が、そのまま持続していることも明らかにされました。
そして、実験から40年後に実施された脳神経を調べる調査でも、「マシュマロを食べなかった子ども」