もう「かけっこ」の練習で悩まない! 速く走るコツをまるっと教えます
のが正しいやり方なのだそう。
肘を後ろに強く引くイメージで行うといい。スタートの合図と同時に、前に出している腕を後ろへ思い切り強く引く。
(引用元:同上)
速く走るには腕を振ることが重要、とはよく知られていますが、それには科学的な理由があります。ランニングインストラクターの斉藤太郎氏によると、腕を振るのは、それによって生まれたリズムを「背骨を通して下半身の足運びにつなげる」ため。走りに合わせて腕を動かすのではなく、腕に合わせて脚を動かすのです。
かけっこは、脚だけで走るのではなく、腕を使って走るもの。お子さんによく意識してもらうとよいでしょう。
かけっこが速くなる練習と教え方
かけっこの基本はわかりました。では、速く走るために、子どもはどんな練習を行い、親はどんな教え方をすればよいのでしょう?
まずは、腕を振る練習。短距離走でオリンピックに出場した経験があり、中京大学で短距離走のコーチを務める青戸慎司氏は、大学院のスポーツ科学研究科でかけっこの指導法を研究した成果として「青戸式かけっこ指導マニュアル」をまとめ上げました。それによると、腕を振る練習は以下のとおり。
生卵をそっと握るイメージで、両手を軽くにぎる。その状態で脇を締め、肘を直角に曲げ、「小さく前にならえ」をする。手のかたちとひじの角度を保ちながら、腕を前後に大きく振る。20回ずつ3セット繰り返す。セットごとにスピードを速める。また青戸氏は、前傾姿勢でスタートする練習のやり方を「倒れこみスタート練習」として提案しています。
スタートラインに立つ。背中と脚を伸ばしたまま少しずつ前に傾く。それ以上体を支えられない角度になったら、ももを上げて走りはじめる。親は子どもに動画を見せたり、横から見守って姿勢に注意したりなどサポートしてあげましょう。運動が苦手な人こそいっしょに練習してみると、子どもの気持ちになってアドバイスしやすいかもしれません。ただ「がんばって」と声をかけるより、科学的に効果のある練習方法を教えてあげたほうが、かけっこの上達に役立つはずです。
かけっこ教室に行ってみる?
かけっこの自主練習もよいですが、親御さん自身に運動経験が少ない場合は特に、「本当にこのやり方で合っているのかな?」と不安になることもありますよね。そんなときは、幼児向けの「かけっこ教室」