子育て情報『学校給食は学びの宝庫! 食を通して身につける「自ら考え、判断する力」とは』

学校給食は学びの宝庫! 食を通して身につける「自ら考え、判断する力」とは

ただし、嫌いなものが出たからといっておなかが空いていても食べずに残し、家に帰ってから菓子パンやおにぎり、カップ麺を食べるのは問題です。こういう子を見ると、「好きな時に、好きなものを、好きなだけ食べられる」豊かさの弊害が出ていることを実感させられます。

いずれにせよ、食べ方には個人差があることを考えると、親御さんはお子さんが「どれだけ食べたか」をあまり気にする必要はなく、お子さんが給食の時間を楽しみにしているようであれば心配はいりません。「嫌いなものが多いから、楽しみじゃない」などとお子さんが言った場合は、一緒に献立表を見ながら「お家でも同じようなものを作って食べてみようか」と声をかけて、親子で一緒に作って食べてみるといいですね。親が美味しそうに食べると子どももつられて食べる、なんてことも意外によくありますよ。

学校給食は学びの宝庫! 食を通して身につける「自ら考え、判断する力」とは


三角食べは高学年からでOK

【親御さんからの質問 2】

醤油や塩、ケチャップやマヨネーズなどの調味料を多くかけがちです。三角食べができず白いご飯だけが最後に残ってしまうため、味を付けたがって鰹節やふりかけを必ずかけて食べています。また、デザートやおやつも味のしっかりしたものでないと満足できない様子。
このままでは子どもの味覚がおかしくならないかと心配です。

子どもは濃い味に慣れてしまうといろいろな調味料を使いたがります。給食では一般的に薄味です。家庭では、食材の旨味を味わえるような調理を工夫してみると良いでしょう。一般的に売られているお惣菜は味付けが濃いので要注意。ふりかけなどはいつも準備してあると使ってしまいますので、食卓に常備しないことも1つの方法ですよ。

子どもの味覚は、成長につれ発達していきます。赤ちゃんが分かるのは、「うま味(甘味)・苦味・酸味」だけ。
昔から苦味や酸味のある食べ物には有害なものが多く、それを判別する味覚が発達した人類だけが、今日まで生き残ってきました。したがって、私たちは生まれた時から苦味や酸味を感じる遺伝子をもっているのです。子どもが苦い食べ物を嫌がるのは、至極当然だと言えます。

しかし今では、「苦味や酸味があっても食べてよいもの」が分かっています。人間はこうしたものを食べ続けることで味覚を発達させ、ピーマンやトマトもおいしく感じられるようになりました。子どものうちほど味覚は発達しやすいので、ニンジンでもピーマンでも少しづつ舌に味を覚えさせていく学習をすると食べられるようになりますよ。

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