「先生に言いつけるよ」がダメな理由。自己主張できない子が育つ“4つのNGなしつけ”
親の勝手な価値観で子どもの人生を決めるのではなく、子どもと話し合いながら子どもの人生を一緒に考えていくスタンスが必要なのです。
まずは、日頃から子どもが親になんでも話せる雰囲気をつくるよう心がけてほしいですね。そうするためにも親子の対話が大事になりますが、かといってなんでもかんでも聞き出そうとすればいいというものではありません。
子どもも小学生くらいになれば、友だちと喧嘩するなど嫌な思いをすることもあります。それなのに、家に帰った途端に親から「今日はなにをしたの?」「宿題はないの?」「学校からのお手紙は?」なんて矢継ぎ早に聞かれれば、子どもも落ち着いて話をするどころではないと思うのです。
まずは帰ってきた子どもにほっとひと息つかせてあげて、それからゆっくり会話を重ねる。家庭を子どもにとってのオアシスにしてあげてください。
『保育の心理学 実践につなげる、子どもの発達理解』
井戸ゆかり 編著/萌文書林(2019)
■ 東京都市大学人間科学部教授・井戸ゆかり先生 インタビュー一覧
第1回:あなたの子どもは大丈夫?絶対に見過ごしてはいけない「自己肯定感」低下のサイン
第2回:「失敗を恐れない力」の育て方。子どもに「挑戦したい!」と思わせる、効果抜群な言葉かけ
第3回:「辛抱強い子」を育てるヒント。「我慢する力」を伸ばすのは“○○上手な親”だった!
第4回:「先生に言いつけるよ」がダメな理由。自己主張できない子が育つ“4つのNGなしつけ”
【プロフィール】
井戸ゆかり(いど・ゆかり)
東京都出身。東京都市大学人間科学部教授。専門は発達臨床心理学、保育学、児童学。学術博士。横浜市子育てサポート研修講師、渋谷区子ども・子育て会議会長などを務める。
二児の母。著書に『子どもの「おそい・できない」にイライラしなくなる本』(PHP研究所)、『「気がね」する子どもたち-「よい子」からのSOS-』(萌文書林)、編著に『保育の心理学Ⅱ 演習で学ぶ、子ども理解と具体的援助』(萌文書林)』、監修書に『1さいのなあに? のびのび育つ! 親子ふれあい絵本』『2さいのなあに? 「知りたい」がいっぱい! であい絵本』(ともにPHP研究所)などがある。
【ライタープロフィール】
清家茂樹(せいけ・しげき)
1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
注目集まる「日本のボーディングスクール」ガイド— 全人教育で育む、自立とグローバル感覚