動物園は学びの場! 上野動物園の学芸員が伝授する、親必見の「動物観察準備テク」
たくさんのことに興味関心が高まる時期の子どもを連れて行きたい場所として、いつの時代も人気なのが動物園です。ゾウやキリンなど大型の動物や、愛くるしいモルモットなど、子どもは動物が大好きですよね。では、動物園でより楽しく学び多い時間を過ごすためには、どんな準備が必要でしょうか。上野動物園の教育普及係を務める井内岳志さんにお聞きしました。
井内さんは、30年にわたって動物園で教育活動を担当している大ベテラン。さまざまな広報活動のほか、学会での発表など研究活動、学芸員として博物館との連携活動など、動物園に関わる幅広い活動を続けていらっしゃいます。
構成・編集/木原昌子(ハイキックス)取材・文/田中祥子写真/児玉大輔
動物園に行く前に、動物図鑑などを見てみよう
動物園は親子で休日に訪れる場所として人気がありますよね。どういう目的で動物園に行くかというアンケートでは「家族と一緒のレジャー」という答えが最も多いものでした。そんなレジャーイメージが強い動物園への訪問には、実は少しの工夫で、楽しむだけでなく学びの要素をプラスすることができます。お父さんお母さんが事前にできる準備を伝授しましょう。
まずは、家であらかじめ親子で本や図鑑を読んでおくと、動物や動物園について興味が深まると思います。『(楽しい調べ学習シリーズ)動物園のひみつ』(PHP研究所)という本には、展示の工夫や飼育員の仕事を子どもでも読めるようにやさしく書いてありますよ。
実際に園内を回るときには小さな図鑑を持って歩くと面白いですね。ポケット図鑑シリーズ『絶滅危機動物』(学研プラス)は小さなお子さんにはちょっと難しいかもしれませんが、小学生の調べ学習などで役に立ちます。
どうしてその動物が絶滅しそうになっているのかを、動物園で実際に動物を見ながら考えられます。
動物園で専用のガイドブックを作っている場合もありますから確認してみると良いでしょう。売店で購入できるので、入園したら最初に立ち寄って探してみてください。無料のフリーマガジンやパンフレットも参考になりますよ。
上野動物園の園内で配布している『ZOO TODAY』は毎月発行しているニュース紙です。園内で生まれた赤ちゃんや、冬毛から夏毛に変わる動物などその季節ならではのタイムリーな観察ポイントを紹介しています。『みんなの上野動物園』は年に5冊出している無料の情報誌です。