食材の産地をめぐって世界一周! 小3社会の学習につながる自由研究
「スーパーで売られている野菜や魚はどこからやってきたの?」
そんな何気ない疑問を解いていくと、私たちの生活にあふれる身近なものたちの産地の特色がわかってきます。特産地の気候や、旬などを調べることで、地理と食育の両方を学ぶこともできますよ。
今回は、食品の産地についての具体的な調べ方や、自由研究として発表するためのまとめ方をご紹介します。国内だけでなく、海外から輸入している食材についても調べれば、ぐるりと世界一周できる自由研究です。
社会の勉強にもつながる「食品の産地調べ」
私たちを取りまく食の環境は、この数十年で大きく変わりました。農業の機械化によって生産性が大きく向上し、ITで管理された物流が発展したことで、世界各地のバラエティに富んだ食材が全国のスーパーに並ぶようになりました。
その一方で、しばらく前に話題になった「魚は切り身の状態で海を泳いでいると思っていた」という話ほどではないにしろ、魚や野菜が本来どのように育てられ、どこから届けられているのかを知らずに口にしている子どもたちが多いことも現状です。
子どもが食材の産地を学ぶことについて、中学受験のプロである小川大介氏は、著書『頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』の中で、以下のように言っています。
小さいうちは、子どもが実生活のなかで実感が持てる地名や地域を地図で教えてあげることから始めます。(中略)
「今日のお魚はどこの海で獲れたんだろうね」とパックの表示を見て、「長崎って書いてあるよ。随分遠くの海で泳いでいたんだね」と、地図で位置や距離感を教えてあげることもできます。
(引用元:小川大介著(2016),『頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』,すばる舎.)
食材の産地を調べることは、食育になるだけでなく、スーパーや小売店、コンビニエンスストアなどでどのように商品が販売されているか、私たちの消費生活が国内外の地域とどのように関わっているかなど、小学3年生の社会で学ぶ内容にもつながっています。まだ社会の勉強をしていないお子さんでも、自由研究で先取りして調べることで、より興味・関心が湧いて学習意欲が高まりますよ。
産地調べには、こんな食材を取り上げてみよう
もちろん、スーパーのすべての食材を調べるわけにはいきませんから、テーマを絞っておく必要があります。