海外では宿題ナシが主流!? 脳科学者・茂木先生の提案する“理想の夏休み”
日本の夏休みといえば、プール、海水浴、家族旅行、そして宿題!1ヶ月あまりの夏休み期間中、「宿題は計画的に!」といわれるものの、「お盆を過ぎた頃に焦り始め、ギリギリに慌ててやる」という経験に身に覚えがある方も多いのでは。塾の夏期講習などに通うお子さんも少なくないことでしょう。
夏休みまでも忙しい日本の子どもたち。そのことに疑問を持ったことはありませんか?世界の子どもたちはどうしているのでしょうね。今回は、“夏休みの理想的な過ごし方”について、視野を広げて考えてみましょう。
約100年前から変わっていない「夏休みの宿題」
文部科学省によると、夏休みは学校教育法で定められた「夏期休業」で、期間は各自治体の教育委員会に委ねられています。始まりは明治14年。目的は定かではないそうです。
昭和初期の「ナツヤスミノトモ」という、福島県教育委員会が編纂した夏休み学習帳を見ると、内容は、「毎日1ページずつ勉強しなさい」「毎朝やりなさい」「早寝早起きしなさい」「お手伝いしなさい」などの心得と、算数や漢字の書き取り、絵日記などの宿題が並んでいます。驚くほど今とあまり変わりませんね。
つまり、「約100年前から日本の夏休みはほとんど変わっていない!」ということ。時代はこんなにも変わったのに、です。では、ほかの国はどうなのでしょうか?
世界の夏休み――宿題がない国ばかり!
アジア以外の国では、新学期が始まる前までの約2ヶ月(6~8月)という長い期間が夏休みであることが多いようです。それだけ長い時間をどう過ごすのか興味が湧きますよね。そこで各国の状況を調べてみました。
【アメリカ】
アメリカの夏休みは6月~8月までの約3ヶ月間、宿題はありません。
その大きな理由は、6月で学年が終了し9月から新学期だから。過ごし方の定番はサマーキャンプです。サマーキャンプといっても、勉強に特化したものから遊びやスポーツをメインにしたもの、ボーイ・ガールスカウトのようなものまでさまざま。お休みが長いだけに、デイキャンプ(日帰り)を含めた複数のキャンプに参加する子どもがほとんどです。そこでいろいろな経験をし、ひと回り成長して新学期に臨むのですね。
【ニュージーランド】
季節が逆のニュージーランドでは、夏休みは12月中旬~1月までの約1ヶ月半。こちらも宿題はないそうです。いろいろな団体がホリデープログラムを用意していて、それらに参加する子どもが多いようです。