子育て情報『やりたいことを目いっぱいやって失敗した。その経験が「折れない心」を育てる』

やりたいことを目いっぱいやって失敗した。その経験が「折れない心」を育てる

目次

・子どもはもっと「聞き分けが悪く」てもいい
・トラブルから子どもが学べることもある
・言葉で言い聞かせるだけではレジリエンスは身につかない
やりたいことを目いっぱいやって失敗した。その経験が「折れない心」を育てる

「思う存分、子どもを遊ばせられない」と、いまの禁止事項だらけの公園に不満を抱いている親もいるかもしれません。でも、親自身も子どもに禁止事項を押し付けているということはないでしょうか。そのことが子どもに与える悪影響を心配するのは、子どもたちの自由な遊び場である「プレーパーク」のエキスパート・嶋村仁志さん。果たして、その悪影響とはどんなものでしょうか。

構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人

子どもはもっと「聞き分けが悪く」てもいい

さまざまなところで指摘されていることでもありますが、いまの公園はとにかく禁止事項のオンパレードです。ただ、それは管理責任が過度に追及されがちな社会の風潮やクレームの多さが背景にあるので、単純に行政を責めるわけにはいかないものです。

その一方で、かつては、他人に迷惑をかけるようなことや危険なことを「やらかしてしまった」子どもがいて、「さすがにそれは駄目だろう」ということで禁止看板ができたのだと思いますが、いまは誰かがなにかをするまえから禁止看板が立っているので、経緯を知らない子どもは禁止事項に無条件に従っていることの方が多いように思います。


そんな時代にあっても、子どもこそ、自分の内から湧き出る欲求というか、勝手に体が動いてしまうようなことをもっと大事にしていいと思うのです。もちろん、大きな事故につながるような危険は避けなければなりませんが、子どもなら子どもらしく、もっと「聞き分けが悪く」なってもいいんじゃないかとも思いますね。

聞き分けが悪くなるというのは、ある意味では自立の証です。子どもが大人に向かって正しく成長する過程では必ず反抗期を迎えます。それは、親に守られながらも、その大きな存在から離れ、自分の人生を歩みだそうとしていることの表れなのです。

やりたいことを目いっぱいやって失敗した。その経験が「折れない心」を育てる


トラブルから子どもが学べることもある

そういう禁止事項を素直に子どもたちが守っていることには、もちろん、大人の姿勢も大きくかかわっているのでしょう。いまは、子どもにとって危険だからとか、倫理的に許されないことだからということ以上に、「トラブルを招いてしまいそうだから」という理由で子どもたちの先回りをしてしまうことが多いように感じます。最近では、幼い子どもたちが水鉄砲で遊ぶとき、「お友だちに水をかけちゃ駄目よ。
誰もいない方向に向けてやりなさい」という声が聞こえてくることもあります。

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