子どもから家族にプレゼント? 思いやりの心と読み書きスキルを伸ばす、イギリスのクリスマス
それこそ靴下に入ってもおかしくないような小さなおもちゃ──たとえば、ビー玉や紙飛行機のキットが入っていることもあります。
小さな子どもだと、いい匂いの消しゴムや鉛筆も定番です。年齢が上がると、女の子だったらリップクリームや素敵な匂いのシャンプー、男の子だと初めての髭剃りのセットが入っていた、なんていうこともあります。
入っているのは、必ずしもお店で売っているようなものとは限りません。お菓子やサンドイッチが入っている場合もあります。
クリスマスの朝、大興奮で早く起きてしまった小さな子どもたちは、サンタさんにもらったサンドイッチやみかんを食べながら、お父さんやお母さんが起きてきてクリスマスの忙しい1日が始まるまで、ストッキングの中のおもちゃで遊ぶのです。
流行のおもちゃは両親や祖父母・叔父叔母からもらうこともあり、イギリスの子どもたちは、サンタクロースを信じている時期が日本の子どもよりずっと長いように思います。そして、お金は余計にかかりますが、この2段がさね、じつは思いがけない効果もあります。
そもそも高価な市販のおもちゃはサンタクロースが持ってくるものではないので、クリスマスに本当にほしかったら、お父さんとお母さんときちんと話をする必要があります。「サンタさんに頼んだのに持ってきてくれなかった!」とがっかりすることはありません。
そのため、お父さんやお母さんがいつでも見られるように、クリスマスの前には欲しい物のリストを作るのも、子どもたちの大事な準備のひとつです。もちろん、サンタさんからプレゼントをもらえることに変わりはありません。日本のように、サンタさんに手紙を書く子どももいます。
クリスマスが終わったあとにも、大切な仕事があります。プレゼントをくれた人たちにお礼のカードを書くことです。小さなワクワクはサンタさんが持ってきますが、大興奮するようなプレゼントは家族や親戚からやってくるのです。
両親からのプレゼントには必要ありませんが、おじさんやおばさん、祖父母から来たものにはちゃんとお礼をしなくてはいけません。一生懸命 “Thank you” と書くことになります。
心を込めて家族にプレゼントを用意したり、欲しい物リストを作ったり、サンタさんに手紙を書いたり、親戚に感謝状を書いたり。子どもたちが何日も楽しみに待つクリスマスは、さまざまなアクティビティの宝庫なのです。
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