子育て情報『もしも子どもがアインシュタインだったら? 子どもに対して親が取るべき姿勢』

もしも子どもがアインシュタインだったら? 子どもに対して親が取るべき姿勢

目次

・「プロジェクト活動」の具体的手法とその目的
・プロジェクト活動を通じて身につける自ら学ぶ姿勢
・親こそ思い込みを捨てて子どもの本当の声を聴いてほしい
もしも子どもがアインシュタインだったら?子どもに対して親が取るべき姿勢

東京の高級住宅街・池田山に、イタリア発祥の「レッジョ・エミリア・アプローチ」という教育手法をベースとしたインターナショナルプレスクールがあります。その「東京チルドレンズガーデン」の伊原尚郎理事長によると、レッジョ・エミリア・アプローチの大きな特徴として「プロジェクト活動」が挙げられるそう。いったい、どんな活動なのでしょうか。

構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)

「プロジェクト活動」の具体的手法とその目的

わたしたちの学校で行っている「レッジョ・エミリア・アプローチ」の特徴的なものに、「プロジェクト活動」があります。

たとえば、散歩中に道端の石に興味を持った子どもがいたなら、石を集めたり観察したりすることがプロジェクトになります。一方、先生は子どもが石のなにに興味を持っているのかということをつぶさに見ていく。それは、石が地面に落ちたときの音なのかもしれないし、石の手触りや色、重さかもしれません。

そして、子どもが石を拾ってなにをしていたのか、その様子をドキュメント――記録していくのです。
これは、保護者と情報を共有するということもありますが、それよりもコラボレーターとして子どもに対して働きかけることが最大の目的です。

伊原インタビュー2-1


日々、どんどん成長している子どもというのは、前の日のことをすぐに忘れてしまうものですよね。そこで、翌日に先生がドキュメントをもとに子どもに語りかけるのです。「昨日のこと、覚えてる?」「あなたはこの石を拾ってずっと見てたよね」「『この模様が面白いんだよ』って言ってたよ」「わたしにはこう見えたよ」といった具合です。

このことにはさまざまな目的があります。たとえば、その語りかけによって、言語を手渡していくということもそのひとつ。まだ語彙が少ない子どもに対して、「あのことはこう説明すればいいんだ」「あの感情はこういう言葉で表現するんだ」というふうに、子ども自身の体験や感情の言語化を助けてあげるのです。

あるいは、「こういう見方をしても面白いかもしれないよ」というふうに、子どもは気づかなかったものごとの別の見方を提供することもドキュメントの目的のひとつです。
そのようにして、子ども自身の学びを深めていくことがプロジェクト活動なのです。

プロジェクト活動を通じて身につける自ら学ぶ姿勢

プロジェクトと聞くと、なにか大きなテーマがあり、ある程度の長い期間にわたって行うようなものをイメージした人もいるかもしれません。

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