子育て情報『自己決定力がある子どもは幸せになる! “自分で考え、決められる子” はどう育てるの?』

自己決定力がある子どもは幸せになる! “自分で考え、決められる子” はどう育てるの?

ですから、小さな子どもが着る服で迷っている様子なら、「どれを着る?」ではなく「青のお洋服と黄色のお洋服、どっちがいい?」と聞くようにすることで、決断力が養われるでしょう。

子どもがもう少し大きければ、親が判断に役立つ条件を子どもに伝えてあげるといいでしょう。家庭教育の専門家・田宮由美氏いわく、なかなか子どもが決断できない場合、頭の中の決断材料が整理しきれていない可能性があるのだとか。たとえば、「半袖のシャツと長袖のシャツ、どっちを着る?」だけではなく、「今日は少し寒くなるみたいよ」と条件を加えると、子どもは「寒くなるなら長袖にする」と、自分なりに条件をクリアして決断することができます。

また、前出の大豆生田教授のアドバイスは、ちょっとした応用編になるかもしれません。単に「どっちの服を選ぶか」ではなく、たとえば、

  • その日の服のコーディネートを考える
  • その日の気温を自分で考慮し服を選ぶ
といったことにチャレンジさせるのです。「このスカートに何を合わせる?」「今日の温度はどうかなぁ?」などと言葉をかけ、きっかけを与えてあげましょう。こうした経験を重ねて「自己決定力」が育つと、同時に自信や自己肯定感も育つそうですよ。


自己決定力の育て方04


2. 宿題に手出し口出ししない
子どもに「自己決定力」をつけさせたければ、宿題を手伝ってあげるのはやめましょう。元新聞記者で臨床心理士の西脇喜恵子氏は、たとえば夏休みの宿題で子どもが困らないようにと親が先回りしてやってあげるなどしていると、子どもが自分で考えたり感じたりする力を弱めてしまう、と注意を促します。

また、社会学者キース・ロビンソン氏とエンジェル・ハリス氏らによれば、小学生時代に親がつきっきりで宿題を手伝っているほど、年齢が上がるにつれ学業成績が低下してしまうのだとか。その理由は、「親が手伝ってくれることに慣れてしまい、自分で考えたり工夫したりする力が培われないため」。子どもを案じるあまりあれこれ手出し口出ししていたら、かえってよくない結果を招いてしまうようです。

だからといって、子どもの宿題を全くもって放置していいわけではないと、子育ち研究家の長岡真意子氏はいいます。いつもギリギリまで宿題をしない子どもであれば、常に締め切りの段階で徹夜をするなど、勉強内容が身につかない行動を繰り返しかねないからです。

長岡さんいわく、大切なのは宿題を手伝うことではなく、足場づくりをすること。

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