「勉強しない子」が「勉強する子」に変わる、家庭での仕組みづくり
コロナウィルス感染拡大防止のための休校措置にともない、お子さまの学習習慣をあらためて見直したご家庭も多いのではないでしょうか。
学習面でのさまざまな問題点が浮き彫りになったり、生活習慣ががらりと変わったことで子どもの学習への意欲が低下したりと、これまで気づかなかったことに気づかされるきっかけにもなったはず。
今回は、「勉強しない子」が「勉強する子」に変わる家庭での仕組みづくりについてご紹介します。
長い?短い?小学生の勉強時間
そもそも、一般的に子どもたちはどれくらい勉強しているものなのでしょうか。何を基準にして、わが子のベストな勉強時間の長さを決めればいいのでしょうか。
小学生の家庭学習の目安として、よく耳にするのが「学年×10分」ですね。2年生なら「20分」、4年生なら「40分」。しかしこれでは、宿題をするだけで終わってしまいそうです。
ベネッセ教育総合研究所が調査した「小学生の勉強時間」の平均は次のとおり。
1年生56分
2年生56分
3年生66分
4年生71分
5年生76分
6年生76分
全学年としての平均は、宿題に費やす時間(30~40分程度)を含めて67分という結果に。ただし、習い事の有無など各家庭の事情にも大きく左右されるため、一概に「○年生なら○分勉強するべき」とは言いきれません。
しかしながら、学年が上がれば上がるほど、勉強を習慣づけさせるのは困難になっていきます。そうであるならば、できるだけ早い時期から家庭学習を習慣づけさせる必要があるでしょう。
勉強する子と勉強しない子、その差はどこから?
これまでに多くの親子と関わってきた松尾英明先生(千葉大学教育学部附属小学校)は、「親はひとことも『勉強しなさい』なんて言っていないのに、きちんと勉強する子どもは一定数いる」と断言します。ここでは、「いくら言っても勉強しない子」と「何も言わなくても勉強する子」の違いについて考えていきましょう。
■子ども自身が勉強の必要性を感じているか?
「なんのために勉強するのか」を理解せずに、ただ「先生やお母さんに怒られるから」と、しぶしぶ机に向かっている子は意外とたくさんいます。
ベネッセ教育総合研究所が2014年に実施した「小・中学生の学びに関する実態調査」では、小学生の10.1%が「なんのために勉強しているのかわからない」と答えたそう。
みなさんも、「これって意味あるのかな?」