子育て情報『「ひとり遊び」に熱中してこそ、友だちとも遊べるようになるワケ【てぃ先生インタビューpart3】』

「ひとり遊び」に熱中してこそ、友だちとも遊べるようになるワケ【てぃ先生インタビューpart3】

目次

・大人と子どもの、「一緒に遊ぶ」に対する認識の違い
・「ひとり遊び」を経験してこそ、友だちと遊べるようになる
・家庭で「順番」や「貸し借り」を経験させる
「ひとり遊び」に熱中してこそ、友だちとも遊べるようになるワケ【てぃ先生インタビューpart3】

「うちの子は、友だちと一緒に上手に遊べているのかな?」。友だちとの関わりのなかで社会性を身につけてほしいと願うばかりに、そんな心配をしている人もいるでしょう。カリスマ保育士として各種のメディアでも活躍するてぃ先生にアドバイスをお願いすると、その答えはちょっと意外なものでした。「子どもにとっては、友だちと遊ぶこと以前の『ひとり遊び』がとても大切」なのだそう。

構成/岩川悟取材・文/清家茂樹

大人と子どもの、「一緒に遊ぶ」に対する認識の違い

「子どもに友だちと上手に遊べるようになってほしい」と考える人に前提としてお伝えしたいことがあります。それは、子どもが自分で友だちと遊んでいると思う感覚と、大人が見て子どもが友だちと遊んでいると思う感覚はまったく違うということです。

たとえば、積み木のコーナーでふたりの子どもがそれぞれ別々に遊んでいたとします。一緒になにかをつくっているわけでもないし、「僕は赤いおうちをつくろう」「じゃ、僕は青いおうちにしよう」というふうに声をかけ合いながら遊んでいるわけでもない。
この状況を大人が見ると、子どもが一緒に遊んでいるとは思いませんよね?

でも、その子が家に帰ってきたときに、「今日はなにをして遊んだの?」と聞くと、子どもは「○○君と一緒に積み木で遊んだ」と言います。大人は、なにか直接的な関わりがないと一緒に遊んでいると認識しませんが、子どもはその場にいる別の子の姿を見ながら遊ぶだけでも、一緒に遊んでいると認識するのです。

つまり、大人の勝手な基準を子どもに対して押しつけているだけのこと。このことを前提として知っておかないと、「うちの子は友だちと上手に遊べない」という間違ったレッテルを貼ることになってしまいます。それこそ「もっと友だちと遊んだら?」「ちゃんと友だちと遊べてないんじゃないの?」なんてことを子どもに言ってしまえば、「僕は友だちとちゃんと遊べないんだ……」と、子どもをマイナス思考に陥らせてしまうことにもなるのです。

てぃ先生インタビュー_ひとり遊びの重要性02


「ひとり遊び」を経験してこそ、友だちと遊べるようになる

そもそも、子どもにとっては友だちと遊ぶことだけが大切なのではありません。特に3歳くらいまでの子どもには、ひとり遊びがとても重要。幼い子どもは本能的にそのことをわかっていて、夢中になってひとりで遊び込もうとします。
そうするなかで、集中力を育んでいるのです。

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