子育て情報『子どもの心を豊かに育むスキンシップ。皮膚は「露出した脳」だった――』

子どもの心を豊かに育むスキンシップ。皮膚は「露出した脳」だった――

スキンシップと愛情ホルモン02


愛情ホルモン「オキシトシン」のすごい効果

なぜ肌に触れることで子どもの心が満たされるのでしょうか?それには、「愛情ホルモン」と呼ばれる「オキシトシン」が大きく関わっています。

先ほどもお伝えしたように、実は密接につながっている皮膚と脳。人間の脳はスキンシップにより、いわゆる「愛情ホルモン」と呼ばれる神経伝達物質・オキシトシンを分泌する働きがあります。このオキシトシンこそが、ストレスへの反応を和らげたり、他人への信頼を高めたり、安心感を得て幸せを感じたりする効果を生み出すのです。

では、親子のスキンシップによってオキシトシンが分泌されると、具体的にどのようなよい効果が表れるのでしょうか。

■オキシトシン効果1:挑戦する力が育つ
普段からスキンシップをしているということは、親子関係が安定している証拠。それゆえに子どもの心は常に落ち着いており、新しいことに挑戦しようという気持ちの余裕がもてるようになります。また、オキシトシン効果で不安な気持ちを抱え込みにくくなり、何にでも臆することなくチャレンジできるように。


■オキシトシン効果2:集中力が高まる
不安や心配事に心がとらわれていると、集中力が下がるのは周知のとおり。日常的に触れ合うことによってオキシトシンが出やすくなると、心身のリラックス効果をもたらします。目の前のことに集中し、結果を出したいと思っているのなら、まずはスキンシップを!

■オキシトシン効果3:コミュニケーション能力がアップする
オキシトシンは人を信頼し、人との絆を強めるはたらきをしてくれるホルモンでもあります。「友だちとうまく遊べない」「衝動的になることが多くトラブルを起こしやすい」という悩みを抱えている子の多くは、家で親に甘えられなかったり、スキンシップが極端に少なかったりする傾向があるといいます。

東京慈恵会医科大学名誉教授の前川喜平先生は、「身体的接触は、安心感と親密さを増し、信頼関係を築きやすくなる」と述べています。実際に、スウェーデンの保育園や学校で子どもたちにマッサージを受けてもらったところ、落ち着きが出て、他者とのかかわり方が穏やかになっていったそう。なかでも、乱暴な言動で困らせていた男の子は、タッチケアによって攻撃的な振る舞いが減少したと言います。

また、乳幼児期に母親とスキンシップが不足していた子どもは、高校生になったときに衝動的に他者を攻撃する、すなわち「キレやすい」

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