2021年6月4日 08:12
共通テスト(英語)に必要なリーディング対策と効果的な練習法
田畑さん:
認知文法的な文法のとらえ方を学習するなら、『一億人の英文法』(ナガセ)などがよいでしょうか。
パターンプラクティスを自習で行なうなら、『ポンポン話すための瞬間英作文 パターン・プラクティス』(ベレ出版)がおすすめです。
共通テスト(英語リーディング)対策になる長文読解の正しい学習の仕方
共通テスト対策(英語リーディング)に必要なのは、英文を読むスピードを上げること。そのためには、以下の3つのトレーニングが有効です。
チャンクリーディングサイトトランスレーション音読それぞれのトレーニングの概要や効果について、田畑さんにお話を伺いました。
チャンクリーディング
ーー「チャンクリーディング」とはどのようなトレーニングですか。
田畑さん:
英文を意味のかたまり(チャンク)ごとに改行したものを読んでいくトレーニングを指します。基礎的な文法、語彙がわかっていても、読むのが遅くなる一番の原因は、英文に最後まで目を通してから訳し上げていく「返り読み」です。
チャンクリーディングをすることで、複雑な文でも返り読みせず、頭から瞬時に理解できるようになっていきます。
サイトトランスレーション
ーー「サイトトランスレーション」とはどのようなトレーニングですか。田畑さん:
プロの通訳者も実践している、チャンクごとに瞬時に日本語で訳を言っていくトレーニングです。一文全体の訳ではなく、意味の切れ目であるチャンクごとに訳を言っていくということがポイントですね。
みなさんは、きれいな訳をすることを目的にする必要はありません。あくまでも頭から理解する癖をつけるためのトレーニングですので、チャンクごとに意味がきちんととらえられていればOKです。
これは次の「音読」につなげるためのトレーニングでもあります。知らない単語や、理解が不足している文法がないか、チャンクごとにチェックしていきましょう。
音読
ーー音読にはどのような効果がありますか。
田畑さん:
最も効果を発揮するのは、リーディングスピード向上です。チャンクごとに意味をイメージしながら繰り返し音読していくことで、英文を頭から瞬時に理解できるようになります。
黙読するとき、私たちは脳内で音読していると言われています。目で見た文字を脳内で音声情報にいったん置き換え、音声化された情報を脳内の「辞書」