子どもの知的好奇心レベルを上げる親の特徴3つ。「没頭力」は幼少期に育つ!
小さいうちから「没頭力」を身につける重要性が注目されています。「熱中しているわが子に声をかけても、反応がないことが多い」「学校の成績はいまひとつだけど、好きなことに没頭しているときのわが子は輝いている!」など、お子さんはなにかに没頭することがありますか?
専門家によると、没頭力を伸ばすのに適している時期は幼児期~小学校低学年なのだとか。今回は、幼少期に伸ばしたい没頭力について詳しく解説していきます。
92%の東大生が幼少期に「没頭体験」をしている
「没頭力」について、東京大学名誉教授で前白梅学園大学学長の汐見稔幸氏は、「没頭体験があれば、たとえ失敗したり行き詰まったりしても、自分が本当にやりたいことを見つけたら、また没頭していくことができる」と話しています。没頭したことで得られる成果よりも、「没頭できた体験」こそがその後の人生に大きな影響を与えるようです。
脳医学者・瀧靖之氏が監修する書籍『東大脳の育て方』(主婦の友社)では、「幼い頃に打ち込んでいたものや熱中していたものはあった?」という問いに、92%もの東大生が「はい」と回答したこととあわせて、東大生による幼少期の没頭体験を紹介しています。
「夏休みになると毎朝4~5時に起きて一人で近くの林に虫とり。網を持って追いかけて、とった虫は家に持ち帰って図鑑で調べました。そのおかげで、何かを調べる集中力と体力、運動神経・反射神経もついた気がします」(農学部卒Kくん)
「時間も忘れて絵を描くことに没頭していました。いまはそれがプレゼンの図示などに役立っています」(医学部Kさん)
「ゲームが好きで、毎日のように友だちと競って、“ニンテンドウ64”をやっていました。1時間という制限時間があったので、そこでグッと集中して。それで試行錯誤すること、筋道立てて考えることを学んだ気がします」(理学系研究科Tくん)
(引用元:瀧靖之監修(2017),『東大脳の育て方』, 主婦の友社.)
ポイントは、幼少期に「時間も忘れて」「毎日のように」どっぷりと “ハマる” 体験が、その後の勉強や仕事にも活かされているという点です。瀧氏は書籍のなかで、熱中体験はまさに「東大生の一番の共通点」であり、「非常に知的好奇心のレベルが高いことのあらわれ」だと指摘します。
瀧氏によると、「熱中体験のある子は、国語や算数、理科といった教科であっても、知らないことを知るためにはどうすればいいか、どういう人に聞けばいいのかということをよくわかっている」