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小学生で “本好き” になる子が未就学児期にしていたこと──本に興味がなくても大丈夫。読書嫌いにしない絵本習慣

小学生で “本好き” になる子が未就学児期にしていたこと──本に興味がなくても大丈夫。読書嫌いにしない絵本習慣

「うちの子、本に興味をもってくれない……」そんな悩みを抱えていませんか? じつは、子どもが本を好きになるかどうかは、特別な教育よりも “日々のささやかな関わり方” に左右されます。

特に未就学児期の絵本との触れ合い方は、小学生以降の “本との距離感” を決める重要な時期。文字を読む力よりも大切なのは、「本を手にしたときの心地よさ」を知ることです。

この記事では、小学生になったときに “本が好き” と思える力が育つ絵本との関わり方を紹介します。

幼児期の「空気づくり」が未来の読書好きにつながる


未就学児期にどんな「読書の空気」をつくるかは、小学生になってからの本との距離感にそのままつながります。では、どうすれば “本が好き” な子に育つのでしょうか?

「本を読みなさい」と指示しても、幼児には響きません。それよりも、親が楽しそうに本を開いたり、寝る前に読んでいたりする姿を見せるだけで、「なんだか楽しそう」「本は生活の一部なんだ」と子どもは感じ取るのです。

また、読み聞かせは短時間でもいいので “頻度” を継続するのがポイント。
研究でも、幼児期に読み聞かせ環境がある子は、小学校入学後も読書習慣がつきやすいと報告されています。「本を読む家族の空気」こそが、読書好きへの第一歩になるでしょう。

小学生で “本好き” になる子が未就学児期にしていたこと──本に興味がなくても大丈夫。読書嫌いにしない絵本習慣


 「本っていいな」を育む3つの習慣


幼児期に本との心地よい関係を育んでおくと、のちの読書習慣がぐっとスムーズになります。ここからは、今日から無理なく取り入れられて、自然と「本っていいな」と感じられる習慣を提案します。苦手意識を育てないためのポイントは、以下の3つです。

【1】本を「自分で選べる」体験を増やす
子どもが本に興味をもつためには、「自分で選べる」環境づくりが効果的です。主体性が読書意欲につながるという研究もあります。

◉日常に取り入れやすい3つのコツ
・子どもが手に取りやすい低い本棚を用意する
未就学児は「見えたもの」「手に届くもの」に興味をもちます。
低めのオープン棚に、表紙が見える向きで絵本を置いておくと、子どもは自然に手を伸ばしやすくなります。
・ 季節や興味に合わせて “本のローテーション” をする
毎月数冊だけ入れ替えるだけで、子どもは「いつもと違う!」と興味津々に。本の数を増やすより、 “変化” をつくる方が効果的です。
・ 図書館で “今日は1冊、自分で選ぼう” デーを作る
自分で選んだ本には、愛着と責任感が生まれます。「選択の自由」は読書意欲を高める要因になるという研究結果もあるほど。
【2】読書が楽しくなる「ミニ儀式」をつくる
幼児にとって「儀式」は大切なスイッチ。読書前の小さなルーティンがあると、子どもは自然と本に集中しやすくなります。

◉日常に取り入れやすい3つのコツ
・読む前に “お楽しみスイッチ” を入れる
電気を少し暗くする、クッションを出す、お気に入りのぬいぐるみを連れてくる……そんな小さな演出が読書の集中力を高めます。

・ 読書前の “合図” を作る
「どっちの本がいい?」「おやすみ前は1冊だけ読もうね」など、毎回少し決まった流れにすると、子どもは安心感を得て本の世界に入りやすくなります。
・ 1日5~10分の短時間でOK
長時間読まなくて大丈夫。毎日ちょっとずつ続く方が読書習慣になりやすいと言われています。【3】読み聞かせを「会話」に変える
幼児期は “文字を読む” というより、 “絵・物語・会話” で認識を広げていく時期。本をコミュニケーションの材料にしてみましょう。

◉日常に取り入れやすい3つのコツ
・読み終わったら一言だけ感想タイム
「どれが好きだった?」「このキャラどう思う?」など、正解を求めない質問が◎。子どもの語彙と表現力が育ちます。
・ 途中で子どもが話し出しても止めない
「これは〇〇みたい!」のような脱線はむしろ大歓迎。
物語と自分の世界を結びつけて考える力が育ちます。
・ 絵や音を楽しむ時間にする
幼児期は、文字を読むことよりも「絵を楽しむ」「リズムを感じる」ほうが大切。読み聞かせは “音と絵の遊び” と考えるのがポイントです。
小学生で “本好き” になる子が未就学児期にしていたこと──本に興味がなくても大丈夫。読書嫌いにしない絵本習慣


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読書好きな小学生をつくる絵本3冊


最後に、出版社オススメの絵本を3冊ご紹介します。どれも就学前の子どもが読書好きになるきっかけづくりにぴったり!担当者のコメントを参考に、ぜひお子さんと一緒に楽しんでくださいね。

1. 『うっかりくまさんたちのおかしなおんがくかい』(へんみあやか 作・絵)

小学生で “本好き” になる子が未就学児期にしていたこと──本に興味がなくても大丈夫。読書嫌いにしない絵本習慣


【Gakken担当者コメント】うっかりして肝心の楽器ではないものを持ってきてしまった音楽隊のくまさんたち……。うっかりにも程があるうっかりミスで、笑いが起きること間違いなし!後半の演奏シーンは、読んでも聞いてもおもしろいリズムで、読み聞かせにぴったりです。

2.『おにんぢゃおかしじごくをめぐる』(富樫一望・絵/藤田純平・作)

小学生で “本好き” になる子が未就学児期にしていたこと──本に興味がなくても大丈夫。読書嫌いにしない絵本習慣


【Gakken担当者コメント】かわいい “おかしじごく” のなかで、子どものおにんぢゃが鬼に襲われたり迷子になったり……。
テンポよく進むお話に、どんどん引き込まれていきます。迷子になったおにんぢゃの、なんとも言えないシュールな表情は必見です!

3.『やさいでチャチャチャ』(はらしままみ 作・絵)

小学生で “本好き” になる子が未就学児期にしていたこと──本に興味がなくても大丈夫。読書嫌いにしない絵本習慣


【Gakken担当者コメント】個性的なトマト、ブロッコリー、にんじん、かぼちゃたちがチャチャチャのリズムで踊る、リズムたいそう絵本。繰り返しやってくる「チャチャチャ」にあわせて、お子さんといっしょにレッツダンス!

小学生で “読書好き” になる子の親がしている関わり方


親の関わり方は、就学後に子どもが自分で本を手に取るかどうかにも影響します。その日の気分や疲れ具合で集中力が変わるのは、幼児期の子どもとしては当たり前。読み聞かせに集中しなくても「今日はそういう気分じゃないのね」と割り切りましょう。

大切なのは、 “読むことをイヤな思い出にしない” こと。特に就学前の子どもにとって、本は “教育” ではなく、 “時間を共有するための道具” としての役割が大きいもの。子どもの反応にゆっくり寄り添い、読みたい気持ちを大切にしてあげましょう。


こうした関わり方を続けていくと、やがて子どもは自然と本を生活の一部にしていきます。実際に、幼児期から親子で本に親しんできた子どもたちは、小学生になってからも本とのよい関係を保ち続けているようです。

小学生で “本好き” になる子が未就学児期にしていたこと──本に興味がなくても大丈夫。読書嫌いにしない絵本習慣

▲幼少期から本と一緒に育ってきた子の本棚の変化。小学2年生(左)から5年生(右)になっても、読書習慣は途切れることなく、興味の幅もぐんと広がっています。

小学生で “本好き” になる子が未就学児期にしていたこと──本に興味がなくても大丈夫。読書嫌いにしない絵本習慣

▲撮影時は小学6年生。いつでも本を持ち歩き、旅行の移動中や休憩中にも時間があれば読書することが身についています。「本を読むこと」は特別な行為ではなく、日常のなかにある自然な行動として根づいている証です。

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「読まなきゃ」ではなく、「ちょっと読んでみようかな」と子どもが自然に感じられる空気が整っていれば、それだけで読書習慣の芽は育っていきます。
無理をせず、短時間でも読めたらOK。親子のスキンシップの延長で絵本を楽しむくらいの “ゆるさ” で大丈夫です。毎日のなかに少しずつ本がある暮らしを積み重ねることで、「本って楽しい!」という気持ちは確実に子どもの心に根づいていくでしょう。

(参考)
とものま|読み聞かせで親も生きやすくなる?脳科学から見た絵本|東北大学加齢医学研究所松﨑泰先生
EduA|読書で伸ばせる子どもの能力本好きになってもらうために大切なこととは?
STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「勉強が勉強でなくなる」のが絵本の魅力!でも「勉強のつもり」で読み聞かせてはダメ
STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「上手に読んであげて、感想を聞く」のは絶対に避けて。絵本の読み聞かせの鉄則です
STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|我が子に“読書好き”になってほしいなら。ぜひ身につけさせたい「読み癖」とは

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