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子どもの自己肯定感を下げる親の”無自覚な口ぐせ”7選|よかれと思って言っていませんか?

子どもの自己肯定感を下げる親の”無自覚な口ぐせ”7選|よかれと思って言っていませんか?

「もっとちゃんとしてほしい」「なんでできないの」——そう言いながら、内心では「この子のためを思って言っているのに」と感じている親御さんは多いはずです。

ところが、よかれと思って言っているその言葉が、子どもの自己肯定感を少しずつ削っている可能性があります。一度の言葉で傷つくというよりも、毎日繰り返される “口ぐせ” が積み重なることで、子どもの内側に「自分はダメだ」「愛されるためには〇〇しなければ」という感覚が根付いていく——それが、研究が示すメカニズムです。

この記事では、発達心理学と親子関係研究の知見をもとに、子どもの自己肯定感を下げやすい「無自覚な口ぐせ」を7つ取り上げます。言い換えのヒントもあわせて紹介しますので、今日から少しずつ試してみてください。

口ぐせが自己肯定感に与える影響


子どもの自己肯定感の形成に、親の関わり方が深く関係していることは、多くの縦断研究によって確かめられています。674名のメキシコ系アメリカ人の家族を10 〜 16歳にわたって追跡したBornstein氏らの研究では、親の温かさが子どもの自尊感情を高める一方、敵意ある関わりは継続的に自尊感情を傷つけることが示されました。*1

また、心理学者のAssor氏らは、子どもが特定の行動をしたときにだけ愛情を示す「条件つき関与」が、子どもに「条件つき自尊心」を形成することを明らかにしています。
*2この状態では、子どもは「うまくできれば愛される、できなければ愛されない」という感覚を持ち、失敗を極度に恐れるようになります。安定した自己肯定感は、「どんな自分でも受け入れられている」という土台の上に育ちます。

さらに、BMC Psychologyに掲載された2023年の研究では、親の条件つき関与が強いほど、子どもの自尊感情が不安定になりやすく、それが思春期の精神的健康リスクと関連することが示されました。*3

子どもの自己肯定感を下げる親の”無自覚な口ぐせ”7選|よかれと思って言っていませんか?


自己肯定感を下げやすい口ぐせ7選

①「どうしてできないの?」
できなかった結果への注目と、「できない自分はダメだ」というメッセージが重なりやすい言葉です。子どもは能力に対する攻撃として受け取ることがあり、挑戦する意欲よりも失敗を隠そう」という動機が育ちやすくなります。言い換えのヒント | 「難しかったね。どこで詰まったの?」「次はどうしたらうまくいくかな」と、過程と解決策に目を向ける言葉に変えてみてください。

②「○○ちゃんはできてるよ」
他の子と比べる言葉は、子どもに「自分は○○より劣っている」という感覚を植えつけます。
研究では、上方比較(自分より優れた他者との比較)を繰り返すことが自己評価の低下と関連することが示されています。一見、やる気を引き出そうとした言葉でも、子どもにとってはあなたは足りない」というメッセージになります。


言い換えのヒント | 「先週より上手になったね」「このあいだはここができなかったのに、今日はできたね」と、過去の自分との比較に切り替えましょう。

③「それくらい大丈夫でしょ」
転んで泣く、友達とのことで落ち込む、発表会が怖い——そんな場面で「それくらい大丈夫」と言うと、子どもは「自分の感じていることはおかしい」と学びます。感情を否定されると、子どもは感情を表に出すことをやめ、内側にため込むようになります。


言い換えのヒント | 「痛かったね」「不安だったんだね」と、まず感情を認めることが最初の一歩です。共感の言葉が先にあると、子どもは次第に自分の気持ちを話せるようになります。

④「早くして!」
時間に追われる毎日のなかで、特に朝はこの言葉が頻発しがちです。
繰り返される「早くして」は、子どもに「自分のペースは間違っている」「自分は迷惑をかけている」という感覚をもたらしやすくなります。また、急かされ続けると、自分で考えて行動する力が育ちにくくなることも指摘されています。


言い換えのヒント | 「あと5分で出発するよ」「靴を履いたら次は何する?」と、具体的な行動と時間を伝えるほうが、子どもは動きやすくなります。

⑤「ちゃんとしなさい」
「ちゃんと」は非常に抽象的な言葉で、何をどうすればいいかが子どもには伝わっていません。それでも繰り返されると「自分はいつも”ちゃんとしていない”」という漠然とした劣等感が積み重なります。大人でも「ちゃんとしてください」と言われたら、何をすればいいか困るはずです。


言い換えのヒント | 「背中をまっすぐにして」「お友達の顔を見て話そう」など、具体的な行動をひとつ伝えましょう。子どもは「何をすればいいか」がわかると動けるようになります。
⑥「あなたのためを思って言ってるの」
この言葉は、批判や制限の後に添えられることが多く、「愛情ゆえの否定」というメッセージになりやすい言葉です。子どもにとっては、「自分のことが好きだから言う」と受け取れず、ダメな自分への評価として受け取ることがあります。


言い換えのヒント | 「心配だから教えてほしいんだけど」と、主語を「私(親)の気持ち」に変えると、伝わりやすくなります。

⑦「もう知らない」「勝手にしなさい」
親が感情的になったとき、思わず出てしまうこの言葉。子どもにとっては「見捨てられるかもしれない」という脅威として受け取られます。条件つき関与の研究が示すように、親の愛情や関心が行動によって引き上げられたり引き下げられたりする経験は、子どもに不安定な自尊心を形成します。


言い換えのヒント | 感情的になったときは、「さっきは言いすぎた、ごめんね」と謝ることも、子どもへの大切な教育です。


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言い換えより大切なこと


今回、7つの口ぐせを紹介しましたが、すべてを一度に直そうとする必要はありません。
むしろ、「すべて言い換えなければ」と完璧主義になることで、親自身が追い詰められてしまいます。

言葉を変えることより先に大切なのは、「この子はどんな自分でも受け入れられている」と感じられる関係をつくること。うまくいったときだけ声をかけるのではなく、何もないときに「今日もいてくれてありがとう」「あなたのことが好きだよ」と伝えること。そういった日常の積み重ねが、子どもの自己肯定感の土台をつくります。
***
口ぐせは、意識するだけでも少しずつ変わります。完璧な親になろうとするより、「気づいたら変えていく」を繰り返していくことが、長い目で見て最も子どもに届く関わり方です。

よくある質問(FAQ)


Q1. これらの口ぐせを過去にたくさん言っていました。いまから取り戻せますか?

はい、遅すぎることはありません。
子どもの自己肯定感は、特定の言葉によって一度で決まるものではなく、日々の関わりの積み重ねによって形成されます。まずはひとつの言葉を変えることから始めてみてください。Q2. ほめ言葉なら何でもいいですか?

すべてのほめ言葉が同じ効果を持つわけではありません。「最後まで頑張ったね」「あきらめなかったね」とプロセスをほめる方が、安定した自己肯定感につながります。


Q4. 「自己肯定感を大切にしよう」と意識するあまり、叱れなくなってしまいます。

自己肯定感を育てることは、叱らないことではありません。子どもが危険なことをしたとき、他の人を傷つけたときは、しっかり伝える必要があります。大切なのは「あなたはダメな子だ」という人格への攻撃を避け、「その行動はよくなかった」と行動にフォーカスして伝えることです。


(参考)
*1 | PubMed Central|Family Environment and Self-Esteem Development: A Longitudinal Study from Age 10 to 16 (Bornstein et al., 2020)
*2| Journal of Personality|The Emotional Costs of Parents’ Conditional Regard: A Self-Determination Theory Analysis (Assor et al., 2004)
*3| BMC Psychology|What if parental love is conditional? Children’s self-esteem profiles and their relationship with parental conditional regard (2023)


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