【小児科医解説】コロナ禍の過ごし方は?健診や予防接種、診察はどうする?【パパ小児科医コラム vol.19】
外出を控えたいときの予防接種はどうする?
イラスト:ヤマハチ
予防接種はできるだけ延期しない
新型コロナウイルスのように予防接種がない病気が流行すると、人々の生活が制限され、世の中に不安が広がることを実感した人も多いでしょう。
予防接種は必要だとわかっていても「この時期に病院を受診しても良いのか」と不安に思う保護者の方もいらっしゃると思います。子どもの予防接種は時期がある程度決まっていますので、私が医師を務めるクリニックにも「予防接種はどうすれば良いか」という問い合わせはよくあります。
問い合わせをいただくすべての方にお伝えしているのですが、予防接種は延期すべきではありません。予防接種を延期することで、防げるはずの感染症を防ぐことができず、また他の人への感染源にもなってしまう場合もあるからです。
予防接種で防げる病気はすべて予防接種で防ぐことが原則です。
接種期日とスケジュールに注意しよう
予防接種を延期することで公費による接種期間を過ぎてしまい多くの費用がかかってきたり、接種ができなくなったりする場合があります。
例えば、ロタワクチンについて初回接種は14週6日までに接種しなければなりません。
時期を過ぎると接種できず、万が一ロタウイルスに感染すると嘔吐・下痢から脱水症状を起こして入院が必要になる場合もあります。
子どものためにも保護者のためにも、予防できる病気はできる限り予防していきたいですね。スケジュールや当日の体調については、かかりつけ医に相談すると良いでしょう。
乳児健診には行ってもいいの?
イラスト:ヤマハチ
乳児健診を延期することのデメリット
乳児健診も予防接種と同様に、できるだけ延期しない方が良いでしょう。
1ヶ月健診、4ヶ月健診など発達のキーとなる年齢には健診が設定されており、病気の早期発見や時期に応じた保健指導がなされます。延期することで病気の発見が遅れたり、時期にあった相談ができなくなったりするというデメリットがあります。
新型コロナウイルスの影響で集団予防接種や集団健診が一時中止になった自治体がありましたが、状況は刻々と変化しています。現在では、集団予防接種や集団健診を再開している自治体もありますので、受診の際には各自治体の情報を確認しましょう。
個別受診をするときの病院の選び方は?
新型コロナウイルスの感染が収束していない今、外出して病院を受診することに抵抗を持つ保護者の方は多いと思います。