【産婦人科医監修】妊娠中でもコロナワクチンが打てる?妊娠中の接種の見解をわかりやすく紹介!
新型コロナウイルスワクチン接種の日本の対応
新型コロナウイルス感染症の対策として、日本でも2月中旬からワクチン接種を開始する方向で調整が進んでいます。最初は医療に従事する方々が対象となり、次いで高齢者や基礎疾患を有する方への接種が行われる方針です。それ以外の方への接種時期は現在検討されています。
日本で供給が開始されるワクチンは「mRNAワクチン」と呼ばれるものです。半年という短い期間で開発されたため、国内外の臨床試験等で効果や安全性の確認が行われています。
ワクチンの接種費用は全額公費でまかなわれ、希望する人は無料で接種することができます。予防接種により健康被害が生じ、治療が必要になったり障害が残ったりした場合は、予防接種健康被害救済制度による救済が受けられます(※1)。
コロナワクチン接種の日本産婦人科感染症学会の発表
妊婦の摂取を優先するかどうか
妊婦さんへの接種時期は、厚生労働省により検討が進められています。接種に先駆け令和3年1月27日に、日本産婦人科感染症学会と日本産科婦人科学会から妊婦さんと妊娠を希望する⽅に向けた提言が発表されました(※2)。
提言ではワクチンの特徴や接種に対する考え方がまとめられているので、接種を検討する際の参考にしてみましょう。
妊婦さんはワクチンを接種できる?
新型コロナウイルス感染症のワクチンは、臨床試験の対象から妊婦さんを除外しているため、妊婦さんに対する安全性・有効性は明らかになっていません。現時点では、妊婦であることが新型コロナウイルス感染症の重症化リスクになるかということもまだ不透明な状況とされています。
そのため、妊婦のワクチン接種順位については、国内外の科学的知見を踏まえて検討していくようです。
(※2)
妊婦さんのコロナワクチン接種の見解
妊婦さんのコロナワクチンの接種はどのように考えられているのでしょうか。ここでは、日本産婦人科感染症学会および日本産科婦人科学会が発表した「COVID-19 ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する⽅へ」(※3)から学会の見解や正しい情報についてまとめます。胎児への安全性は確立されていない
mRNAはその特性から人体に長期的な影響が残るものではないと考えられていますが、研究はまだ途上であり中・長期的な安全性は認められていません。どういった副反応が出るのか、胎児や出生児に将来的な影響が残るのかなど、今後の経過を見ていく必要があります。