親だって完璧じゃなくて大丈夫! 子どもは失敗から学んで大きくなっていく
京都サンガでは「サンガに関係する全ての人々の心を明るくすると同時に、サッカーを通じて地域を振興し、連帯を深めること」を理念としています。この理念をもとに「子ども」に焦点を当て、「子どもまんなかプロジェクト」と題し、2012年から「サンガつながり隊」という活動を行っています。
これまで福中善久コーチの「エガオノミカタ」としてお送りしてきたコラムがリニューアル。よっしぃコーチの「みんながつながり隊っ!」としてお送りしますのでお楽しみに。
第五回目のコラムをどうぞ。
「サンガつながり隊」では最後にゲームを行っています。私も中に入って子どもたちと一緒にプレーすることがあるのですが、私が得点したら「大人なのに本気でゴールしてズルイ」と言う子が多いです。
確かに子どもがゴールできるように、大人がお膳立てしてあげるのもひとつの接し方ですが、本気でプレーした先に真の楽しさや喜びがあったり、選手が本気でプレーする姿に見る人が心打たれたりするのがスポーツの本質。
そして、子どもたちにとって、スポーツは大人が真剣に取り組んでいる姿を見たり、大人の力を体感できる良い機会です。
「大人ってすごいんだ」、「本気ってすごいんだ」という姿を見せるのも大切な学びのひとつだと私は考えています。
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大人が真剣な姿を見せることも大事。子どもの興味関心を広げたいなら大人がその姿を見せましょう。
■①学びの原点は模倣にあります
例えば今ほど便利なものであふれていなかった時代、火を起こしたり、食料となる動物を狩ったりすることを、人はどうやって学んだのでしょう?大人が火を起こしたり、狩りをしたりする姿を見た子どもが真似しながら学んでいったのではないでしょうか?
「いいか、よく見とけよ」と言いつつ得意げにナイフで鉛筆を削る父親の姿を見て、「大人ってカッコいいな」とか「お父さんってスゴイな」と思った経験をひとつやふたつお持ちの方もきっと多いはずです。
現代の日常生活の中であれば、「あいさつをしなさい!」と言って聞かせるのではなく、大人が率先してあいさつする。あるいは「千ャレンジしなさい!」ではなく、大人がいろんなことに興味を持って実践する姿を見せることが大切です。
■②大人であっても完璧ではありません
大人が子どもの前で何かをやって見せようとする時、どうしても完璧にこなす姿をお手本として見せようとします。