親だって完璧じゃなくて大丈夫! 子どもは失敗から学んで大きくなっていく
でも、大人といえども何事も成功するとは限りませんよね?
子どもは大人の失敗からも多くのことを学ぶことができます。
「大人も失敗するんだから、子どもの自分が失敗しても大丈夫なんだ」とか、「失敗した時はこうやってフォローすれば大丈夫なんだ」と子どもに感じてもらうことができれば、それは素晴らしい学びの機会になったということです。
■③本気で取り組める環境設定をしてあけましょう
大人が子どもたちに混じってサッカーをすると「どうせ大人にかなわないんだ」とあきらめる子がいます。でも、「大人がゴールしたら1点、子どもがゴールしたら10点」というルールがあれば大人が3点取っても子どもは全力でゴールを目指します。
以前、子どもチーム、大人の女性チーム、男性チームが参加する「田んぼラグビー」を見学する機会がありました。大人の方が技術や力では勝るものの、体の重みでぬかるみに足を取られてしまいますが、子どもは大人たちの間を軽快にすり抜けることができるので、おのずと皆が全力でプレーしないといけない環境がありました。
また真剣に取り組むほど勝ちたい気持ちが強くなるのが人間です。大人も子どもも本気でプレーし、その先にある勝利の喜びを爆発させていた田んぼラグビーを見て、スポーツの中にある学びを改めて感じました。
<<前回:口に出す、誰かに教えることで伝える力がつく!サッカーで体験するアクティブラーニング
福中善久(ふくなか・よしひさ)大阪体育大学卒業後、大阪YMCAで幼児~小学生を中心に様々なスポーツやキャンプ指導にあたった。また、大学生の指導者育成や高齢者スポーツなど幅広く活動。京都サンガでは未来を担う子どもたちに、スポーツを通じて「人と人がつながっていくことの大切さ」を伝える「サンガつながり隊」のコーチとして活動。地域の小学校を中心に年間2万人の子どもと関わっている。