サッカー面としつけは分けて考える。サッカーで伸びる子の、親の関わり方とは?
大阪府・茨木市を拠点に活動するレオSC。U-15の監督を務める安楽竜二さんは、47FAのチーフインストラクターを務め、昨年度まで長期に渡って関西トレセン、大阪府トレセンのスタッフを兼任するなど、育成年代の指導経験が豊富で、名古屋グランパス加入内定の児玉駿斗(東海学園大学)などのJリーガーを輩出しています。
自身もサッカーをする子を持つパパでも安楽さんは、お子さんとの関わり方をどのようにしているのでしょうか?お話をうかがいました。(取材・文:鈴木智之)
頑張ることを促すのは必要だけど、親が先走ったり、逆に無関心になるのもダメ
■子ども以上に親の気持ちが先走ってない?
安楽さんに「小学生年代の子どもを持つ親として、気をつけていることはありますか?」と尋ねると、次のような言葉が返ってきました。
「先日、小学生の息子をJクラブのセレクションに連れて行ったのですが、保護者の方が子ども以上に熱が入ってるんちゃうかなという光景を目にしました。子どもたちがコートを移動するたびに声をかけて、『もうちょっとワンタッチでプレーした方がええんとちゃうか』とか『なんでサイドのポジションやねん』とか。気持ちはわかりますけど、サッカー面は口出ししないほうがいいんじゃないかと思いましたね」
ひょっとしたら、Jクラブに入りたい子ども以上に、親の「Jクラブに入れたい!」という気持ちが先走っているのかもしれません。
「僕の子どももサッカーをしているので、親の気持ちはめっちゃわかるんです。
ですが、セレクションを受けると決めたのが本人なのであれば、そこでのプレーには口を出さないほうがいいと思います」
■サッカーとしつけをごっちゃにしてしまう親がいる
さらに、こう続けます。
「僕も子どもができるまでは、全部コーチに任せておいたらええやん、子どもと距離が近い親はしんどいなと思っていたんですが、いざ親になってみると、人に迷惑をかけたらあかん、失礼な態度はあかんとなると、口出ししたくなるんですよね。しつけは大事ですから。ただ、サッカー面としつけは分けなければいけません。そこをごっちゃにしている親が多いのかなと感じます」
サッカーとしつけは分ける。それがキーワードのようです。「サッカー面で子どものプレーを見たら、気になることはたくさんあります(笑)。でも、うちの子は僕が指導者であるがゆえに、自分からは聞いてこないですね。