「本質」を理解しているかどうかで、練習の成果が大きく変わる。サッカー上達のためにも不可欠な理解力の育て方
という考え方があります。子どもたちには自分の良心に照らして恥じない行動をスポーツから学んでほしいと思います。
ルールにないからと言って人間としての一線を越えたことをしてしまった場合、それはフェアではなくスポーツや遊びの本質から外れていると言えるでしょう。
■本質を理解しているかどうかで、練習の成果も大きく変わる
スポーツや遊びに限らず、生きていく上で「本質」を理解することはとても大切です。例えば、サッカーで2対2や3対3のゲーム形式の練習をよくやりますが、目的はパスをすることでも味方を使うことでもなく、「ゴールすること」「ボールを奪うこと」が本質です。
同じ時間練習しても、本質を理解しているのかしていないのかで、練習の成果も大きく変わるはず。
ですから子どもたちにはルールや決まりごとを守る以前に、「なぜそうするのか?」「本当にこれでいいのか?」を考える習慣を身につけてほしいものです。
そして、指導者や保護者など、大人はルールや禁止事項、約束事を子どもに伝える時は、できるだけ理由も添えてあげることによって、常に本質や目的を考え、理解し、行動できる人間への成長を促したいところです。
<<前回|連載一覧>>
福中善久(ふくなか・よしひさ)
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAで幼児~小学生を中心に様々なスポーツやキャンプ指導にあたった。また、大学生の指導者育成や高齢者スポーツなど幅広く活動。京都サンガでは未来を担う子どもたちに、スポーツを通じて「人と人がつながっていくことの大切さ」を伝える「サンガつながり隊」のコーチとして活動。地域の小学校を中心に年間2万人の子どもと関わっている。
▼サンガつながり隊の詳細はこちら
https://www.sanga-fc.jp/hometown/tsunagari/