足元の技術習得より「ごめん」「ありがとう」が言える、人を気遣えることがサッカー上達につながる理由
サカイクキャンプ独自のカリキュラム、サッカーを通じて社会を生きる力を育む「ライフスキル」のプログラムでは、子どもたちが生きていく中で必要なスキルとされる「考える力」「リーダーシップ」「感謝の心」「チャレンジ」「コミュニケーション」の5つの力をサッカーをしながら学べます。
親御さんたちもライフスキルの概念に賛同してご参加いただいている方も多いのですが、では具体的にライフスキルが高まるとサッカーにどう影響するのか、まではいまいちよくわからない、という方もまだまだ多い様子です。
そこで今回は、子どもたちを指導しているサカイクキャンプの菊池健太コーチに「ライフスキル」とはどういうものなのか、子どもたちがどう成長できるのかを聞きました。
(取材・文:前田陽子)
サカイクキャンプでコーチの話に耳を傾ける子どもたち
■ピッチ上で仲間をフォローできる人が求められている
以前は足元の技術など個人技を磨くことが推奨されましたが、今はチームにいかに貢献できるか、チームのためにプレイできるかが求められる時代。そのためには、一緒にプレイする仲間を知り、自分のことを仲間にわかってもらう必要があります。
そこで必要になるのがライフスキルです。
ピッチ内外で考え、サッカーができることに感謝し、いろいろなことにチャレンジして、コミュニケーションを取り、リーダーシップでチームを導く。
技術の習得に比べて、パッと見て変化がわかることではありませんが、ここを磨くことで技術も向上していくのです。
JFAでも"判断も含めてテクニック"と言っています。育成年代の選手たちに求めるスキルとして「仲間をフォローすることができる選手」を高く評価するとも言っています。元日本代表の内田篤人さんも、その判断力の早さ、仲間との連携意識やプレーの正確性に定評がありました。
サカイクキャンプではこれからのサッカーや人生に必要なライフスキルを知り、体感することができます。
■サッカーというスポーツの本質を知る
「チームプレイであるサッカーは、勝つことを目的に仲間同士が互いをフォローするもので、それがサッカーというスポーツでフォローし合うことが当たり前であることを子どもたちに伝えています」と菊池コーチ。すると自然とミスをフォローするプレイが増えていきます。自分のタイミングでボールを蹴っていた子が、コミュニケーションを知ると仲間を思ったパスが出せるようになります。