足元の技術習得より「ごめん」「ありがとう」が言える、人を気遣えることがサッカー上達につながる理由
俺が活躍すればいいという、独りよがりのプレイが減っていくのです。
サッカーはミスのスポーツであり、助け合いが必須です。ミスをしたら「ごめん」と謝ること、味方がフォローしてくれたら「ありがとう」とお礼を言えること。その瞬間に口にすることは難しくても、普段からごめんなさい、ありがとうが言える習慣が身に付いている子は、ピッチの中でも助けてもらいやすかったりして、結果として試合が上手く回るのです。
親御さんたちはどうしても個人技のところに注目してしまい、何点取った、何人抜いたで褒めたり残念に思ったりしますが、子どもたちの中には目立たないけれど丁寧なパスが出せたりする子もいて、そんな子はとても技術が高いとコーチたちは評価します。
菊池コーチは「足元の技術は後からついてきます。ボールを扱う技術は大事ですが、丁寧さや気遣いができる選手はすごいんです」とも。
一概に技術と言っても個人のものとチームの中でのものの2種類があります。
もちろん、どちらも伸びるといいのですが、まずはサッカーの本質であるチームプレイを学ぶことが小学生年代には大切だとサカイクでは考えています。
■キャンプに参加することが、チャレンジの第一歩
キャンプは初めての場所、初めての友達、初めてのコーチ。泊りで行くのは子どもにとってすごく大きなチャレンジです。これは大人でもなかなか難しいこと。まずはキャンプに行こうと決断した子どもの勇気を褒めてあげましょう。
その上で、キャンプへの持ち物は自分で何が必要かを考えて判断させて持たせてください。サカイクキャンプでは支度から子どもに任せてほしいという思いもあり、細かく持ち物を提示していません。3日間必要なものを自分で考えてほしいのです。
寒い時期ならピステ持ってくる子もいますし、洗濯するから少しでいいという子もいます。そういう様子を見ていると親御さんは手をかけずにやってくれているなと思います。
反面、「一日目の上はコレ、下はコレ」とセットしたものを持ってくる子もいます。親御さんなりの子どもへのサポートかもしれませんが、そういった子は柔軟な発想ができず、2日目に雨が降ったりして、翌日分(キャンプの最終日)を着替えに使うと、最終日の朝に「もう着る服がない」と大騒ぎすることもあるのだとか。子どもたちが準備した上での忘れ物はコーチたちは想定済みです。シャンプーや洗剤などの細かなものから、サッカーに必要なボールなどもサカイクキャンプでも準備しているので、忘れ物をしても安心してください。